3棟で電源容量100MWに、NVIDIA認証のデータセンターと検証ラボが開設組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

MCデジタル・リアルティは千葉県印西市にデータセンター「NRT14」と検証ラボの「DRIL in Japan」を開設した。キャンパス戦略で顧客に合わせたキャパシティーの拡張や、機密性に強みを持つ。

» 2026年04月13日 07時45分 公開
[安藤照乃MONOist]

 MCデジタル・リアルティは2026年4月8日、千葉県印西市のNRTキャンパスに、同キャンパスで3棟目となるデータセンター「NRT14」と、AI(人工知能)など次世代ITインフラの実証ラボ「MCデジタル・リアルティ イノベーション ラボ(DRIL in Japan)」を開業したと発表した。同日に行った報道関係者向けの内覧会と、メディアブリーフィングの様子を紹介する。

(左から)MCデジタル・リアルティ 代表取締役社長の山下康平氏、デジタル・リアルティ マネージングディレクター 兼 アジア太平洋地域代表のセリーン・ナー氏、デジタル・リアルティ CTOのクリス・シャープ氏 (左から)MCデジタル・リアルティ 代表取締役社長の山下康平氏、デジタル・リアルティ マネージングディレクター 兼 アジア太平洋地域代表のセリーン・ナー氏、デジタル・リアルティ CTOのクリス・シャープ氏

 MCデジタル・リアルティは、三菱商事と米国のデータセンター事業者のデジタル・リアルティが共同出資して2017年に設立した合弁会社だ。千葉県印西市のNRTキャンパスと、大阪府のKIXキャンパスを中心にデータセンター構築や運用ノウハウなどの事業を展開している。

最大150kWを2800ラック収容可能、NVIDIA認証取得の「NRT14」

NRT14データセンターの外観 NRT14データセンターの外観[クリックで拡大]出所:MCデジタル・リアルティ

 今回新設したNRT14は、NRT10(2021年開業)、NRT12(2024年開業)に次ぐNRTキャンパス内3棟目となるデータセンターだ。建物は地上6階建ての延べ床面積約2万2867m2。サーバ用電源容量を25MW備え、1ラック当たり最大150kWを約2800ラック収容可能だ。NRT14の稼働により、キャンパス全体のサーバ用電源容量は約100MWとなった。

NRT14データセンターの発電機 NRT14データセンターの発電機[クリックで拡大]

 また、最新のGPUサーバの稼働を支えるため、冷却設備には液冷と空冷を組み合わせたハイブリッド方式を採用した。これにより、NVIDIAの最新GPUサーバが要求する稼働条件を完全に満たし、同社からの正式な認証を取得している。

20社が実証環境を構築、アジア発のDRIL拠点に

「MCデジタル・リアルティ イノベーション ラボ(DRIL in Japan)」内の様子 「MCデジタル・リアルティ イノベーション ラボ(DRIL in Japan)」内の様子[クリックで拡大]

 NRT12データセンター内に新設した「DRIL(Digital Realty Innovation Lab) in Japan」は、本番環境に準じたインフラ構成で検証が行える実証施設だ。ラック当たり最大150kWのコロケーションに対応し、AIや高性能コンピューティング(HPC)ワークロードのテスト、空冷/直接液冷を含めた冷却効率の事前評価が可能である。

 また、クラウドへの直接接続によるハイブリッドクラウド戦略の検証や、デジタル・リアルティの統合管理基盤「ServiceFabric」を通じたシームレスな導入テストにも対応している。稼働開始時点で約20社のパートナー企業が参画しており、AIインフラ特有の要件を最適化するための実践的なテスト環境として機能する。デジタル・リアルティのグローバルDRILネットワークにおいて、2025年9月に米国バージニア州北部に開設された施設に続く2拠点目となり、シンガポール(2026年後半に開設予定)に先駆け、アジア太平洋地域初のDRIL拠点となる。

物理AIへと移行、「日本が重要な役割を果たす」

キャプション デジタル・リアルティのセリーン・ナー氏

 デジタル・リアルティ マネージングディレクター兼アジア太平洋地域代表のセリーン・ナー氏は「日本は世界トップクラスの重要な市場だ。DRILは単なるテスト環境にとどめず、顧客やパートナーが共創する場として、日本のエンタープライズ企業のAIイノベーションを支援していく」と意義を強調した。

 また、デジタル・リアルティ CTOのクリス・シャープ氏は「今後のAIは言語モデルからロボティクスなどの『物理AI』へと移行していく。精密製造やロボティクスで世界をリードする日本が、この次のフェーズで極めて重要な役割を果たすと確信している」と期待を寄せた。

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