コニカミノルタはインダストリー事業と技術戦略にフォーカスした同社のサステナビリティに関する取り組みについて説明した。
コニカミノルタは2026年1月20日、オンラインで記者会見を開き、インダストリー事業と技術戦略にフォーカスした同社のサステナビリティに関する取り組みについて説明した。
昨今、気候変動をはじめとした地球環境問題が顕在化/深刻化しており、脱炭素社会、循環型社会、自然共生社会の構築に向けて社会が急速に変化している。コニカミノルタ 常務執行役 インダストリー事業管掌の葛原憲康氏は「例えば、自動車、電気/電子産業の企業は、バリューチェーンや製品のカーボンニュートラル化に向けてサプライチェーンをさかのぼって対応を進めている。すなわち、こうした顧客のバリューチェーンにおける環境課題解決が、当社にとっての事業機会となっている」と語る。
同社はこれまでの環境負荷低減プロセスで培ってきた「現場への入り込み」「測定/見える化」「生産プロセスの改善/変革」「環境価値と事業価値を両立させて“自分ごと化”する」という視点をベースにして、顧客やサプライヤーとの共創を通じた自社のバリューチェーンの変革、そして広い範囲で社会との共創を行うことを考えている。これにより、産業のバリューチェーン、あるいは社会システムに変革をもたらし、自社だけでは実現しない大きな環境負荷低減が可能となる。
このような考え方について、葛原氏は「環境負荷低減と事業成長を両立する基盤であり、マテリアリティーの『気候変動への対応』『有限な資源の有効利用』を実現することにつながる」と述べる。
コニカミノルタが顧客や社会の要請に応えるためのリスクに対応する目標として掲げている自社製品のライフサイクルにおけるCO2排出量について、2025年度は製品ライフサイクルにおけるCO2排出量とCO2の削減貢献量がともに目標80万トンであった。この目標に対して同社は「カーボンマイナス」を達成する見込みである。
葛原氏は「省エネに関する取り組みや再生可能エネルギーを積極的に導入し、目標を上回るCO2削減を達成している。コニカミノルタグループにおける情報機器事業のグローバル生産拠点の全てで再エネ100%を達成するとともに、インダストリー事業においては長期の固定型で環境価値を購入する、いわゆる『バーチャルPPA』というものを導入している」と強調する。さらに同社は2050年に「ネットゼロ」を達成することを目標としている。
コニカミノルタのインダストリー事業は、コンポーネントビジネスを基盤とする事業部門である。最終製品の売上高規模を追うのではなく、業界全体を俯瞰(ふかん)してバリューチェーンの上流に位置することで価値を生み出すことを特徴としている。
同社のインダストリー事業について、葛原氏は「われわれの強みの源泉は自社のコア技術であり、これまでの事業や製品から蓄積されたコア技術を新たな市場へと展開している。こうした技術によって持続的に事業を成長させてきた」と語る。
また、同社の技術や製品が生み出す付加価値は、産業バリューチェーンの上流に位置している。同社が提供するコンポーネントが、バリューチェーン全体の中でも顧客価値向上に大きく貢献する領域を押さえることで、コンポーネントとして領域ナンバーワン、高利益率を実現している。
さらに、同社の技術や製品は最終製品の機能を向上させるということはもちろんだが、それにとどまらずに顧客のプロセス改善や品質向上に貢献することで、顧客の競争力を高めている。これらの強みにより、バリューチェーンの下流では産業価値/事業価値のみならず、サステナビリティ価値を発現している。事業成長に伴って顧客/社会の持続性向上にも貢献し、逆に持続性に貢献することにより事業が成長していくというサイクルを構築している。
同社では、インダストリー事業のサステナビリティを再定義し、そのインパクトをCO2削減貢献という形で見える化を進めてきた。2023年時点では、全社のCO2削減貢献量は63.1万トンであったが、これが2025年度には累積で100万トンに拡大している。その内、インダストリー事業が29万トンを占めている状態だ。
「これはインダストリー事業がカーボンマイナス達成に向けて確かな貢献をしているということを示している。この価値を生み出しているものは、シネマ用のプロジェクタレンズやインクジェット、ソルダーレジストなどといった製品群である。これらはエンド市場に事業価値とサステナビリティ価値を同時に提供していく」(葛原氏)
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