NECは、AI技術と知的財産の実務知見を融合して開発したSaaS型業務効率化ツールとコンサルティングサービスの提供を開始する。知財関連の定型業務を自動化、標準化するため、作業時間を最大94%短縮できる。
NECは2026年1月19日、同社が有する知的財産の実務知見と最先端のAI(人工知能)技術を活用し、企業の知的財産部門の業務効率化と高度化を支援する「知財DX事業」を開始すると発表した。第一弾として、独自のAIを搭載したSaaS型の業務効率化ツールとコンサルティングサービスを同年4月から提供する。
開発したSaaS型ツールは、RAG(検索拡張生成)技術を採用しており、日米欧の約1250万件以上にのぼる数値化された特許データを活用できる。ユーザーが技術資料と簡潔な指示を入力すれば、類似特許や類似度が自動抽出され、従来は手作業で行っていた先行技術調査や特許性の判定、発明提案書や明細書の作成といった定型業務を自動化、標準化する。これにより、高品質な成果を安定して得られるほか、同社内の実証では定型業務の時間を最大で約94%短縮できた。
また、M&Aアドバイザリーの手法と独自のアルゴリズムを組み込んだAIにより、特許資産を可視化できるようにした。自社や他社が保有する特許、さまざまな技術分野の市場規模を多方面から分析できる。特許資産の客観的な評価が可能になることで、知的財産業務が高度化し、企業競争力の強化に寄与する。
知的財産業界では、専門知識を持つ人材の不足に加え、汎用的な生成AIでは技術内容を正確に理解し、法的判断を下すことが難しいという課題があった。
同社は現在、精密機器や総合電機、素材メーカーなどと同事業の実証実験を進めており、今後は国内外の特許事務所との連携を強化し、サービスの改善と拡充を図る。
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