三菱ケミカルは、九州大学、大阪大学と共同で、同社の抗血栓性熱可塑性エラストマー「Zelas AMP」の医療機器適応に関する研究を開始した。2027年の上市とグローバル展開を目指す。
三菱ケミカルは2025年10月8日、同社の抗血栓性熱可塑性エラストマー「Zelas AMP」の医療機器適応に関する研究を開始したと発表した。九州大学、大阪大学と連携し、2027年の上市とグローバル展開を目指す。
Zelas AMPは、三菱ケミカルが独自開発した両親媒性ポリマーだ。親水性構造由来の血液適合性と疎水性構造由来の基材親水性を兼ね備える。
研究では、医療機器の基材樹脂ごとに、Zelas AMPキーポリマーの最適な添加、配合設計を検討する。コーティング加工レスや抗凝固剤を削減することで、心臓カテーテル、透析、輸血部品など血液接触医療機器のリスク低減とコスト削減を目指す。
九州大学は、材料表面設計の専門知識を基に、抗血栓性評価とナノスケール解析を担う。大阪大学は、動物モデルによる生体適合性評価や実用化検証を実施する計画だ。医療現場の要望を反映し、実践的な研究体制を構築する。
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