YKKホールディング・ヨーロッパは、めっき液の開発や販売を手掛けるBlucladの全株式を取得する契約を締結した。Blucladの高品質なめっき技術を取得し、ファスニング製品の品質と環境対応を強化する。
YKKホールディング・ヨーロッパは2025年10月1日、イタリアでめっき液の開発や販売を手掛けるBluclad(ブルクラッド)の発行済み全株式を取得し、子会社化に向けた株式譲渡契約を締結したと発表した。
株式取得の目的は、Blucladが持つめっき液の開発技術を取り入れ、既存のめっき加工技術をさらに高めることにある。これにより、顧客への価値提案の強化を図り、ファスニング製品の製造による環境への負荷をさらに低減していく。
Blucladは、高品質なめっき液を欧州のラグジュアリー業界に供給している。同社の品質へのこだわりやサステナビリティ重視の姿勢がYKKグループの方針と合致したことから、今回の契約に至った。
YKKグループは、同年4月に開始した第7次中期事業計画で「ONE YKKによる持続可能社会実現への貢献」を事業方針に掲げ、その中で「サステナビリティ対応」や「わくわくする商品提案」などを重点項目に位置付けている。Blucladの持つ技術と理念はこれらの項目を支えるものであり、グループ全体の事業強化に資するとしている。
株式の取得完了は、同年12月を予定している。YKKグループは今後、同グループのファスニング事業の技術力を底上げしつつ、グローバルネットワークを生かしてBlucladの国際展開を支援する。BlucladはYKKグループ入り後も社名を維持し、これまで通り高品質な製品とサービスを提供する。
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