住友重機械工業、岐阜多田精機、丸加化工機は、射出成形機の型内塗装成形システムを共同開発した。従来工程のように洗浄、乾燥を必要としないため、タクトタイム短縮と省エネ化を両立し、運用コストも削減できる。
住友重機械工業、岐阜多田精機、丸加化工機は2025年8月26日、射出成形機の型内塗装成形システム「IMPe(In-Mold-Plus eco)」を共同開発したと発表した。
型内塗装は、金型内に塗料を注入して成形と同時に表面仕上げまで完了させる手法だ。洗浄、乾燥を必要とする従来工程のボトルネックを取り除いて、タクトタイム短縮と省エネルギー化を両立でき、運用コストも削減できる。
同システムは、成形機、金型、注入機を国内3社が一体開発したもので、外観品質に優れた製品を成形できる。役割分担は、金型の設計、製作を岐阜多田精機、低粘度塗料の注入機構を丸加化工機、射出成形機を住友重機械工業が担う。
同システムは環境面のメリットも大きい。塗装専用設備の稼働を抑えられるため、VOC(揮発性有害物質)の発生を低減する。乾燥工程の熱源使用も減り、CO2排出量の抑制が見込める。
今後、3社は同システムの実用化や量産展開を進めていく。
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