日本板硝子は、舞鶴事業所(京都府舞鶴市)でフロート板ガラスの製造時に発生するガラスの端材を活用して、産業用光輝材の原料となるフレーク状ガラスの製造に成功した。
日本板硝子は2024年12月3日、舞鶴事業所(京都府舞鶴市)でフロート板ガラスの製造時に発生するガラスの端材(以下、ガラスカレット)を活用して、産業用光輝材の原料となるフレーク状ガラスの製造に成功したと発表した。
今後は表面処理プロセスの量産化技術の確立を進め、リサイクル光輝材「METASHINE ECO(メタシャインエコ)」として2026年の上市を目指す。
同社はこれまで、産業用および化粧品向けの光輝材として、独自に開発したオリジナルガラス組成(TAガラス)を基材に用いた「METASHINE」シリーズを販売してきた。昨今、産業用同製品を取り扱うサプライチェーンで、よりエネルギー負荷の低い素材へのニーズが高まっている。こういったニーズに対応するために開発されたのが産業用リサイクル光輝材のMETASHINE ECOだ。
通常フロート板ガラスの製造工程で発生するガラスカレットは、製品の品質に影響を与えない同一組成のものが同工程の原料として再利用される。しかし、組成が異なる品種に切り替える際に発生するガラスカレットについてはその有効活用に課題があった。
METASHINE ECOは、再利用が困難と思われてきたガラスカレットを原料として活用している。これにより廃棄ガラスの削減に加え、「採掘」「海上輸送」「混合」「溶融」といった従来品の製造プロセスに使用されるエネルギー量の削減によって、CO2の発生量を従来品と比較して最大30%削減することが期待されている。
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