大阪市交通局の民営化後、「Osaka Metro」の愛称を持つ大阪市高速電気軌道が初めて手掛けた新型車両の400系が2024年鉄道友の会ローレル賞に輝いた。宇宙船をイメージした斬新な前面デザインをはじめ、新機軸を満載した車両である。その魅力やこれからの中央線を探ってみた。
「中央線がますます発展する。その起爆剤として、この400系は非常に大きなインパクトを持っていると思います」
2024年10月20日(日曜日)、Osaka Metroの緑木車両工場(大阪市住之江区)で「400系車両ローレル賞授賞式」が開催され、鉄道友の会 会長の佐伯洋氏が祝辞を述べ、400系をたたえた。
大阪市交通局の民営化後、「Osaka Metro」の愛称を持つ大阪市高速電気軌道が初めて手掛けた新型車両、400系が2024年鉄道友の会ローレル賞に輝いた。宇宙船をイメージした斬新な前面デザインをはじめ、新機軸を満載した車両である。その魅力やこれからの中央線を探ってみた。
鉄道友の会ローレル賞は、前年に営業運転を開始した新型車両を対象に、技術的に優れた車両が選定されるもので、1961年に制定された。プロ野球に例えるなら、新人特別賞といったところ。
400系はOsaka Metroの中央線の専用車として2022年10月に登場し、2023年6月25日(日曜日)にデビュー。工業デザイナーの奥山清行氏がデザインを監修した。JR東日本の車両(E8系新幹線電車、E235系一般形電車など多数)、東武鉄道500系リバティ特急形電車を手掛けた実績があり、ビビッド感を強調したシックなデザインが特徴だ。
奥山氏は2019年7月17日(水曜日)から2023年2月10日(金曜日)まで、Osaka Metro Group全体のデザインを統括するCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)を務めた。地下鉄駅のリニューアルデザインをはじめ、大阪シティバス(Osaka Metroの子会社)のカラーリングのデザイン変更に取り組み、2020年11月に実車がお目見えした。
400系は地下鉄ならではの安全対策、火災事故防止対策という制約がある中、“真打ち登場”のごとく、満を持して登場したように映る。今までの鉄道車両にはない斬新な前面デザインが強烈なインパクトを与え、メディアの関心もひときわ高かったようである。
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