「稼ぐ力」の向上に向けたDXを実現するためのツールとして、製造事業者の工程/プロセスの効率化、最適化や、高付加価値化をサポートするさまざまな機器、ソフトウェア、サービスの領域が発展している。また、自社の製造プロセスなどをデジタル化してさまざまな機器、ソフトウェア、サービスに落とし込み、新たな事業として展開する流れも加速している。
2024年版ものづくり白書では、そのような機器、ソフトウェア、サービスを、「製造ソリューション」と定義(図18)し、製造ソリューションの世界トップ企業の機器、ソフトウェア、サービスを、その特徴から分類している。
その結果、(1)標準化・モジュール化(他の機器・サービスと接続が可能である機能)、(2)プラットフォーム(機器/サービスをワンストップで提供する機能)、(3)コンサルティング(顧客の価値向上を考え、顧客の課題の上流(戦略等)を提案する機能)、(4)アフターメンテナンス・サービス(売り切りだけではなく、修理/保全などのサービスを提供する機能)の4機能に大きく分けられる(図19)。そして、製造ソリューションの世界トップ企業のソリューションはこれら4機能を掛け合わせた競争力を有すると分析しており(図20)、今後は日本においても、「モノを作って売る」だけではない、モノづくりにおけるビジネスモデルの変革が必要になるとしている。
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