パナソニック ホールディングスは、同社が開発したWavelet OFDM方式をベースとする複数媒体で通信可能な技術「Nessum」が、国際規格IEEE 1901cとして承認されたと発表した。
パナソニック ホールディングスは2024年3月6日、同社が開発したWavelet OFDM方式をベースとする複数媒体で通信可能な技術「Nessum」が、国際規格IEEE 1901cとして承認されたと発表した。
同技術は、同じ変復調方式を、有線や無線のさまざまな通信媒体で利用できる。有線通信では、電力線や通信線などのメタル配線を使用して、数km規模の長距離通信やMbpsクラスのブロードバンド通信などを実現する。
無線通信では、通信範囲を制限した近距離高速通信が可能になる。また、これまで困難だった水中でのIoT(モノのインターネット)通信を目指す、情報通信研究機構の研究開発事業にも採択されている。
同技術は、ヨーロッパやアジア各地において、スマートグリッドGX(グリーントランスフォーメーション)化の通信インフラや、ビルや工場などの大規模施設の空調機器などですでに採用されている。
同社は現在、規格化作業と並行して半導体IPコアの設計開発を推進。今回の規格承認を受けて、半導体企業に対してライセンス供与を開始し、同社グループの商品やサービスに活用していく。
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