パナソニック コネクトは2023年7月3日、OpenAIの大規模言語モデル(LLM)をベースに開発、導入したChatGPTライクのAIアシスタントサービス「ConnectAI」の活用実績と今後の展開について発表した。
パナソニック コネクトは2023年6月28日、OpenAIの大規模言語モデル(LLM)をベースに開発、導入したChatGPTライクのAI(人工知能)アシスタントサービス「ConnectAI」の活用実績と今後の展開について発表した。
パナソニックコネクトは2023年2月、マイクロソフトが提供する「Azure OpenAI Service」を基に開発した「ConnectGPT」を国内全社員を対象に提供開始した。現在はConnectGPTをConnectAIと改称して運用している。2023年4月からはGPT-4も使えるようになった。
同社の取り組みはパナソニックグループ全体に広がっている。2023年4月にはConnectAIをベースにした「PX-GPT(現在はPX-AI)」を国内グループ全社員9万人に対して展開した。
ConnectAIの利用開始から3カ月程度が経過した時点で、累計利用回数は約26万回、1日当たりの利用回数は5000回以上に上るという。パナソニック コネクト IT・デジタル推進本部 戦略企画部 シニアマネージャーの向野孔己氏は「他のシステムの利用回数を鑑みて、当初は1日1000回程度の利用だろうと考えていた。想定の5倍以上利用されていることになる」と説明した。また、ConnectAI自体は業務に必須のシステムではないが、それにもかかわらず利用回数が上昇傾向にあることから、「多くの従業員が実際に業務で使えると判断し、継続的に活用しているのではないか」(向野氏)と推察する。
利用ケースで最も多いのが「質問」で全体の59.7%を占める。2位以下は「プログラミング」(21.4%)、「文書生成」(10.1%)、「翻訳」(4.9%)などが続く。回答への満足度が最も高いのは「プログラミング」(5点満点中4.3点)で、次点が「翻訳」(同4.2点)だった。
質問内容の一部を抜粋して紹介すると、「耐薬品性/耐衝撃性/難燃性(UL94 V-0)を満たす樹脂材料を複数上げてほしい」といった技術的な質問や、「360度カメラの映像をLTE回線で映像伝送し、遠隔地でVR(仮想現実)ゴーグルで閲覧するシステムの使用用途を幾つか挙げてほしい」といった事業アイデアに関するものがあった。「データアナリストが自分のキャリアオーナーシップについて考えるべき要素を教えてください」など自身のキャリアに関する質問もあったという。
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