大王製紙と北越コーポレーションは、生産技術や原材料購買などに関する戦略的業務提携に向けた検討を開始した。両社が抱える経営課題の解決に向け、生産技術、原材料購買、製品物流の分野で協議を進める。
大王製紙と北越コーポレーションは2024年2月13日、生産技術や原材料購買、物流などの分野で、戦略的業務提携に向けた検討を開始すると発表した。同年5月ごろをめどに業務提携契約締結を目指す。
両社は、国内紙需要の減少や原燃料価格高止まりなどの厳しい経営環境を踏まえ、それぞれが抱える経営課題の解決に向け、「生産技術」「原材料購買」「製品物流」の分野で協議を進める。
生産技術分野では、紙とパルプの生産性や品質向上、原価低減に向けて技術協力し、OEMなどの生産協力体制を構築する。また、遊休品や予備品を共有、相互活用する他、機械修理/設備保全に関する情報交換を行うことでメンテナンスコストの低減も図る。
原材料購買分野では、BCP(事業継続計画)対応やCO2排出量削減など目的に、原材料調達プロセスの効率化を図る。その他に、原材料の相互融通や、海外での植林事業のノウハウ共有、木材チップ調達での協力体制についても検討する。
また、製品物流分野では、両社の生産拠点間のラウンド輸送やコンテナの有効活用によるモーダルシフト推進、物流倉庫の相互活用、共同配送についても協議する。
中長期的には、新技術の共同研究やエネルギー転換、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進などについても検討を進めていく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.