Rockwell Automation(ロックウェル・オートメーション)は年次イベント「Automation Fair 2023」において、リニア搬送システムのデモンストレーションを披露した。
三菱電機が電気電子部品などを搬送対象に開発に乗り出したことで、改めてリニア搬送システムに関心が高まっている。これまで食品や飲料業界などで使用されてきたケースが多いが、Rockwell Automation(ロックウェル・オートメーション、以下ロックウェル)は、年次イベント「Automation Fair 2023」(2023年11月6〜9日、米国マサチューセッツ州ボストン)においてリニア搬送システムを用いた半導体ウエハーの搬送デモを披露した。
リニア搬送システムはレール上の1つ1つの可動子を動かしたり、止めたりなど独立して制御できるのが特徴だ。カーブや直線、分岐などのモジュール部品を組み合わせることで自由度の高いレイアウト構成が可能となっている。
ロックウェルは2014年にJacobs Automations、2016年にMagneMotionを買収し、リニア搬送システムのラインアップを拡充。軽量物搬送向けの「MagneMover LITE」や数十kg〜数千kgの重量物搬送向けの「QuickStick」、高精度な位置決めが可能な「iTRAK」などを展開している。
Automation Fair 2023の会場ではMagneMover LITEを上下2層に並べ、垂直搬送機を用いて上下の階層を行き来しながら半導体のウエハーを模したサンプルが入った容器を搬送するデモを行った。
コンベヤーとMagneMover LITEを組み合わせたデモでは、作業者が指定したコンベヤー上のカゴに、レール上を動く可動子が商品を投入する様子を紹介した。カゴにはRFIDタグが埋め込まれており、センサーで位置を把握。可動子と重なったタイミングで商品をかごに投入した。商品を落とす可動子上の機構にはレール脇から非接触充電で給電している。
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