赤字を出さないユニリーバのリサイクルプログラム、登録者は110万人を突破リサイクルニュース(1/2 ページ)

ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングは、「第23回JAPANドラッグストアショー」内のビューティケアゾーンに出展し、SDGsプラットフォーム「UMILEプログラム」の取り組みや成果を紹介した。

» 2023年08月24日 10時30分 公開
[遠藤和宏MONOist]

 ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングは、「第23回JAPANドラッグストアショー」(2023年8月18〜20日、東京ビッグサイト)内のビューティケアゾーンに出展し、SDGsプラットフォーム「UMILE(ユーマイル)プログラム」の取り組みや成果を紹介した。

2500円のリサイクルグッズの売上は好調

 UMILEプログラムは、一般消費者がリサイクルのアクションを行えるプログラムとして2020年11月にスタートした。UMILEプログラムの利用手順は、まずユニリーバの公式LINEアカウントを登録する。次に、ユニリーバの詰め替え製品を買った際に、スマートフォンでそのレシートと製品を撮影し、画像を公式LINEアカウントに送信すると、1つの製品につき1UMILEというポイントが得られる。

 さらに、使用後に洗浄/乾燥したユニリーバ製品のプラスチック容器(ボトル、詰め替え製品)をパートナー店舗に配置した回収ボックスのUMILEマーク上に置いて、スマートフォンで撮影し、写真を公式LINEアカウントに送信した後、プラスチック容器を回収ボックスに投函することで、1UMILEを獲得できる。なお、使用済みプラスチック容器の回収ボックスへの投函によるUMILEの付与は1日1回、1月4回までとされている。

「UMILEプログラム」の回収ボックス[クリックで拡大]

 ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングの説明員は「ユニリーバ製品でのUMILE取得を詰め替え製品に限定している理由は、詰め替え製品がボトル製品に比べてプラスチックの使用量が約70〜90%低く、環境に優しいため、購入してほしいからだ」と話す。

 1UMILEは、20LINEポイントもしくは子どもたちのために活動している団体への20円の寄付に交換できる。UMILEプログラムで回収されたプラスチック容器は外部の工場で粉砕された後、プラスチック成形/加工工場でリサイクルグッズなどに生まれ変わる。

「UMILEプログラム」のプラスチックリサイクルの流れ[クリックで拡大] 出所:ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング

 リサイクルグッズには、広島県で回収された使用済みの詰め替え製品を洗浄/破砕したフレークと天然の藍の染料を組み合わせ、美しい羽根を持つ深い藍色の鶴を表現したレジンアクセサリーがある。さらに、回収された使用済みプラスチック製品を粉砕/加工したものを素材の一部に採用し、ユニリーバのブランド「ダヴ」のパッケージをイメージした青を基調に、アーティストが全て手描きでペイントしている名刺ケースなどがある。

 説明員は「この名刺ケースは、2500円(税別)するが、横浜市にある店舗『ものとアート 横浜赤レンガ倉庫店』と成田空港の第1ターミナルにある『ものとアート 第1ターミナル店』で販売されており、かなり売れている。当社では、リサイクルグッズを安価に販売するのではなく、アーティストのデザインを採用するなどで付加価値を付けて利益が出る価格で販売している」とコメントした。

回収された使用済みプラスチック製品を粉砕/加工したものを素材の一部に採用した名刺ケース[クリックで拡大]
回収された使用済みプラスチック製品を粉砕/加工したものを素材の一部に採用したレジンアクセサリー[クリックで拡大]
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