インテルが、Wi-Fiや5Gを中心とした同社の無線通信技術の開発状況について説明。Wi-Fiについては、6GHzの周波数帯を用いるWi-Fi 6Eの需要が2022年後半に向けて急激に拡大するとともに、同じく6GHz帯を用いてより高速かつ安定な通信が可能なWi-Fi 7の登場により、さらに需要が拡大すると見ている。
インテル(Intel)は2022年7月27日、オンラインで会見を開き、Wi-Fiや5Gを中心とした同社の無線通信技術の開発状況について説明した。Wi-Fiについては、6GHzの周波数帯を用いるWi-Fi 6Eの需要が2022年後半に向けて急激に拡大するとともに、同じく6GHz帯を用いてより高速かつ安定な通信が可能なWi-Fi 7の登場により、さらに需要が拡大すると見ている。一方、PCへの5Gモデムの搭載も進んでおり、2030年にはWi-Fiや5G、Bluetoothなどのさまざまな無線通信技術がシームレスにつながる未来が訪れるという。
インテル米国本社 クライアント・コンピューティング・グループ副社長 兼 ワイヤレス・ソリューション・グループ部長のエリック・マクラフリン(Eric McLaughlin)氏は「2003年の『Centrino』の発表から約20年間、インテルはWi-Fiによる無線通信がどこでも確実に行えるプラットフォームをPC向けに提供してきた。直近でも、Wi-Fi 6Eへの対応やゲーム市場向けの『Killer』で成功を収めている」と語る。現在インテルが会長を務めるWi-Fi Allianceをはじめ無線通信に関するさまざまな業界団体の活動に参画しており、標準化活動に積極的に貢献している。
インテルは2030年に向けて、社会の中で用いられるさまざまな無線通信技術にどのようなニーズがあるのかを検討しながら開発を進めているという。インテル米国本社 フェロー 兼 ワイヤレス CTO クライアント・コンピューティング・グループのカルロス・コーデイロ(Carlos Cordeiro)氏は「屋外や屋内、モビリティの移動速度などによって使用する無線通信技術が変わってくる。用途によって、求められるレイテンシや信頼性なども異なる。そしてこれらの無線通信技術はシームレスにつながり混在することになるだろう」と述べる。利用されるデバイスも、スマートフォンやPC、スマートウォッチにとどまらず、より軽量になったメガネ型デバイスなども登場し、IoT(モノのインターネット)の接続数も大きく伸長しているはずだという。
先述したCentrinoに始まり、現在の「EVO」や「vPro」などノートPC向けにWi-Fi接続を提供するプラットフォームで広く知られているインテルだが、PC向けのモバイル通信でもリーダーの地位にあるという。LTEはインテルの自社開発技術だが、5Gについては台湾のメディアテック(MediaTek)と協業して開発した「Intel 5G Solution 5000」を2021年から展開している。2021年は6モデルの設計に採用され、2022年の採用は30モデル以上と急拡大しており、2023年以降も増え続けていく見込みだ。
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