新型ポメラ「DM250」、見た目やサイズは「DM200」に似ていても中身はほぼ新規設計デザインの力(1/2 ページ)

キングジムは、デジタルメモ「pomera(ポメラ)」の新製品「DM250」に関する発表会を開催した。DM250は前機種「DM200」の後継機種の位置付けで、設計、機能、アプリケーションの面でさらなる進化を遂げている。一方、DM250の製品開発においては中国のロックダウンや半導体不足の影響もあったという。

» 2022年07月13日 07時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

 キングジムは2022年7月12日、デジタルメモ「pomera(ポメラ)」の新製品「DM250」に関する発表会をリアル/オンラインのハイブリッドで開催した。

デジタルメモ「ポメラ」の新製品「DM250」 デジタルメモ「ポメラ」の新製品「DM250」[クリックで拡大] 出所:キングジム

 DM250は、ポメラの完成形ともうたわれた2016年発売の「DM200」の後継機種の位置付けで、設計、機能、アプリケーションの面でさらなる進化を遂げているという。販売開始は同年7月29日予定で、販売価格(税込み)は6万280円。ボディーカラーはダークグレーを用意し、250台数量限定モデルとしてホワイトも展開する。

文章を書く機能を極めた自信作、ポメラ「DM250」

初代ポメラ「DM10」(2008年発売)の企画・開発担当で、現在、キングジム 執行役員 開発副本部長を務める立石幸士氏 初代ポメラ「DM10」(2008年発売)の企画・開発担当で、現在、キングジム 執行役員 開発副本部長を務める立石幸士氏

 初代ポメラ「DM10」(2008年発売)の企画・開発担当で、現在、同社 執行役員 開発副本部長を務める立石幸士氏は「ポメラは、文章を書くための機能だけをひたすらブラッシュアップし続け、企画当初のコンセプトからずれることなく、純粋な進化を遂げてきた結果、初代モデルの発売から14年間にわたるロングセラー商品となった。キングジムでは『独創的な商品を開発し、新たな文化の創造をもって社会に貢献する』という理念を掲げている。ポメラも『キングファイル』や『テプラ』のように、新たな文化を創造する商品に少しは成長できたのではないか。今回のDM250も文章を書くための機能をひたすら極めた自信作だ」と、新製品への意気込みを語る。

初代「DM10」発売以降もラインアップを拡充し続けてきた「ポメラ」シリーズ 初代「DM10」発売以降もラインアップを拡充し続けてきた「ポメラ」シリーズ[クリックで拡大] 出所:キングジム

「DM200」と見た目は似ていても中身はほぼ新規設計の「DM250」

 DM250のボディー形状は、前機種であるDM200と同じストレートなシルエットを継承し、サイズも約263(幅)×120(奥行き)×18(高さ)mmと同じだ。重量は約620gと、DM200の約580gから40gほど増えている。ボディーカラーは「DM100」やDM200で採用されていたブラックから一新し、ダークグレーを採用している。また、キートップのカラーをブラックにすることで、コントラストを付けて正確なタイピングをサポート。キートップの印刷に関しても新デザインを採用し、アルファベットを中央に配置するなど視認性の向上も図っている。キーピッチはDM200と同じく、横17mm、縦15.5mmとなっており、快適なタイピングが可能だという。

前機種(DM200)と同じストレートなシルエットを継承しつつ、中身を大幅にパワーアップさせた「DM250」 前機種(DM200)と同じストレートなシルエットを継承しつつ、中身を大幅にパワーアップさせた「DM250」[クリックで拡大] 出所:キングジム

 本体メモリについても強化。DM200の本体メモリが128MBだったところ、DM250では1.3GBを確保している。また、1ファイル当たりに保存できる文字数がDM200の最新ファームウェア(最大10万字)と比較して、2倍の20万字にアップしている。これにより、文章を長く書き過ぎてしまった場合でも文字制限を気にすることなく、より長い文章の作成に集中できる。

 ディスプレイは、DM200と同じ仕様(7.0インチTFT液晶、WSVGA[1024×600ドット]、バックライト搭載)のものを採用している。PCとのリンクや充電用にUSB Type-Cインタフェースを用意する。対応記録メディアはSDカード(最大2GB)/SDHCカード(最大32GB)。無線LAN(IEEE 802.11b/g/n[2.4GHz帯])に対応する他、Bluetooth(Bluetooth 4.2)通信もサポートする。電源は、リチウムバッテリーを採用し、連続使用時間が約24時間、充電時間が約4時間と、前機種であるDM200(連続使用時間:約18時間、充電時間:約5時間)から強化、改善されている。さらに充電中のステータスが分かるように確認用LEDも新たに搭載した。

USB Type-Cポートと充電確認用LEDを搭載 USB Type-Cポートと充電確認用LEDを搭載[クリックで拡大] 出所:キングジム

 その他、キーボード入力に関しては、DM250仕様にカスタマイズしたUS配列と新しい親指シフト配列(親指シフト2)を用意する。

 なお、DM250の設計について、同社 開発本部 八木正樹氏は「外観はDM200と非常に似ているが、実は中身についてはほぼ新規設計となっている。特にキーボード周りの設計、電源周り、基板などを含めて一新している」と説明する。

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