村田製作所は、中国の主力生産拠点である無錫村田電子(江蘇省無錫市新呉区)の敷地内に、屋上や壁に太陽光発電パネルを設置した立体駐車場を完工したと発表した。併せて、2023年に工場の稼働に用いる電力を100%再生可能エネルギーで賄うRE100の達成を目指すなどの気候変動対策を発表した。
村田製作所は2022年5月23日、オンラインで会見を開き、中国の主力生産拠点である無錫村田電子(江蘇省無錫市新呉区)の敷地内に、屋上や壁に太陽光発電パネルを設置した立体駐車場を完工したと発表した。併せて、2023年に工場の稼働に用いる電力を100%再生可能エネルギーで賄うRE100を達成したのち、2025年にはGHG(温室効果ガス)プロトコルに基づくスコープ1と2でのカーボンニュートラル、2030年には同スコープ3を含めてのカーボンニュートラルを実現する目標を公表した。
無錫村田電子は、積層セラミックコンデンサーや樹脂多層基板「メトロサーク」、サーミスターなどを生産している。土地面積が10万8872m2の第一工場に加えて、2020年10月に土地面積11万8828m2の第二工場が開業するなど規模を拡大させている。従業員数は2022年4月時点で1万1320人だ。
立体駐車場を建設したのは第二工場の敷地内である。床面積は3499m2、延べ床面積は2万360m2。7階建てで、1〜2階は自転車、3〜6階は自動車を駐車できる。駐車数量は自転車が約1500台、自動車が約500台。投資金額は1億人民元(約19億円)である。
立体駐車場の太陽光発電パネルは、7階の屋上に裏面でも受光可能な両面発電パネルを採用するとともに、駐車場の南と東側の壁面にも設置している。太陽光発電容量は823kWで、初年度の年間発電電力量は76万kWh、年間CO2削減効果は522トンを見込む。なお、立体駐車場の太陽光発電パネルによって、無錫村田電子全体に必要な電力の1.2%を賄えるという。
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