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» 2022年05月02日 09時00分 公開

東芝、英国で量子暗号通信の商用向けメトロネットワークを試験的に提供開始量子コンピュータ

東芝は2022年4月27日、東芝デジタルソリューションズとBTグループと共に、同月26日から英国のロンドンで、量子暗号通信の商用向けメトロネットワークのトライアルサービスを提供開始したことを発表した。最初の顧客である国際会計事務所のアーンスト・アンド・ヤングは、ロンドン東部のカナリー・ワーフ地区とロンドン・ブリッジ周辺地区間の拠点間接続での利用を予定しているという。

[池谷翼,MONOist]

 東芝は2022年4月27日、東芝デジタルソリューションズとBTグループ(以下、BT)と共に、同月26日から英国のロンドンで、量子暗号通信の商用向けメトロネットワークのトライアルサービスを提供開始したことを発表した。最初の顧客であるコンサルティング企業のアーンスト・アンド・ヤング(EY)は、ロンドン東部のカナリー・ワーフ地区とロンドン・ブリッジ周辺地区間の拠点間接続での利用を予定しているという。

 東芝は今回のトライアルサービスを通じて、量子鍵配送(QKD)がどのように安全にデータを拠点間で転送できるかを示して、量子暗号通信ネットワークが顧客企業にもたらす効果を明らかにするとしている。

 今回発表の商用向けメトロネットワークは、BTの子会社であるBritish Telecommunicationsが運用を行う。同じくBTの子会社であるOpenreachが提供するプライベートファイバーネットワークと、東芝デジタルソリューションズが提供するQKDシステム、鍵管理システムによる、専用の高帯域エンドツーエンド暗号化リンクを含む、さまざまな量子暗号通信サービスを提供する。

 メトロネットワークはロンドン市内で事業を展開する多くの顧客企業をつなぎ、通常の光ファイバーを用いたQKDにより、実拠点間での重要情報のデータ通信を安全に行えるようにする。東芝は「QKDは今後の量子コンピューティングを用いたサイバー攻撃による脅威からネットワークやデータを守るために必要不可欠な重要な技術だ」(プレスリリースより)としている。

 英国政府は2020年に量子対応経済の発展を推進する方針を発表した。東芝は、量子技術は英国の経済的な繁栄と安全保障に大きな価値をもたらすとして、今回のメトロネットワークはそうしたネットワークを築く一歩になり、「英国の量子対応経済の成長を活気づけるものとなる」(プレスリリースより)と説明している。

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