アクセルスペースが小型衛星量産化へ、宇宙開発を地上のモノづくりに近づける宇宙開発(1/2 ページ)

アクセルスペースは2022年4月26日、小型衛星の製造、運用、廃棄などに必要なプロセスをパッケージ化した「AxelLiner」を開始すると発表した。従来より、安価かつ高速な小型衛星の製造、サービスインを実現する。2023年後半に同サービスで製造した衛星の実証機を打ち上げる予定。

» 2022年04月27日 09時00分 公開
[池谷翼MONOist]

 アクセルスペースは2022年4月26日、小型衛星の製造、運用、廃棄などに必要なプロセスをパッケージ化した「AxelLiner(アクセルライナー)」を開始すると発表した。従来より、安価かつ高速な小型衛星の製造、サービスインを実現する。2023年後半に同サービスで製造した衛星の実証機を打ち上げる予定。

1年未満でのサービスインを目指す

 近年、小型衛星の需要が急速に増している。複数の衛星を連携させて運用するコンステレーションへの注目の高まりに加えて、小型衛星自体の性能向上に伴い、従来大型衛星や超小型衛星が担っていた役割においても活躍が期待されていることなどが背景にある。

小型衛星の需要は増している[クリックして拡大] 出所:アクセルスペース
アクセルスペースの中村友哉氏[クリックして拡大]

 こうしたニーズの一方で、小型衛星の量産化にはいくつかの課題が残されている。アクセルスペース 代表取締役CEOの中村友哉氏は「これまでの衛星開発では、顧客の要望を細かくヒアリングし、それに合わせて機体をフルカスタマイズして、ゼロからスクラッチ開発していた。細かい要望にも応えられるが、製造の時間もコストもかかる。また社内的な事情だが、1つのプロジェクトにエンジニアのリソースが集中しがちで、他の開発を並行で進めることが難しかった」と語る。こうした課題感は、同社が2021年に打ち上げた、小型光学観測衛星「GRUS(グルース)」の4基同時並行開発の中で実感したものでもあったという。

 アクセルスペースではAxelLinerを通じて、こうした課題解決を目指す。まず、小型衛星の構成要素として、多様なミッションに対応し得る汎用バスシステムとミッション搭載部からなる「汎用衛星システム」を開発した。顧客のヒアリングにはアクセルスペースの社内外メンバーによるミッション実現チームが対応し、汎用衛星システムに適したミッションの提案、調達、開発を行う。大まかに言えば、顧客が持つミッション系のニーズを、汎用衛星システムに合わせるための顧客提案を行い、顧客とアクセルスペース間で相互に調整する形になる。

量産化に向けたハードルをAxelLinerで解決目指す[クリックして拡大] 出所:アクセルスペース
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