また、大幸氏は自身のこだわりとして現場主義を上げた。「どんな時でも現場が一番顧客との接点を通して課題を認識している。社長に就任しても現場に赴いて、現場の声を聞いて、現場、ステークホルダーとの対話を通じて事業転換を推進していくというスタンスは徹底していく。そこに、どんな局面でも諦めない、粘り強くという私なりの持ち味を生かしていきたい」(同氏)。
なお、2022年3月2日に正式発表する新執行体制については、次世代を担う若手、技術者、グローバルのメンバーを含めて多様性のある人材を積極的に登用する方針である。
2014年4月から社長を務めてきた山名氏は、2022年4月1日付で執行役会長に就任する。これまでの同社の社長は退任後に執行役を外れて取締役会議長を務めるのが慣例だったが、山名氏は取締役を引き続き務めるものの今後も執行体制に加わり、執行役会長として新規事業推進、戦略的アライアンス、M&A領域の支援、渉外活動、人財育成などに取り組む。山名氏は「執行陣が総力を挙げて足元の課題を乗り越えて新たな成長を目指す中で、執行役会長として新社長をしっかり支えていく」と述べている。
なお、2022年6月の株主総会後に就任予定の取締役会議長には、現在社外取締役を務める程近智氏が就任する予定。コニカミノルタの取締役会議長に社外取締役が就任するのは初めてのことになる。また、取締役9人の構成は、社外5人+社内4人、非執行6人+執行3人となり「監督と執行を分離した透明性の高いコーポレートガバナンス体制にいっそう進化させていく」(山名氏)という。
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