電通は、IoT化した家電製品のデータを活用して、企業の広告配信および効果検証などに活用できるマーケティングソリューション「domus optima」(β版)の提供を開始する。
電通は2021年6月7日、インターネットに接続したIoT(モノのインターネット)家電製品のデータを活用して、企業の広告配信および効果検証に活用できるマーケティングソリューション「domus optima(ドムス・オプティマ)」(β版)の提供を開始すると発表した。
第1弾として、エアコンや空気清浄機、オーブンレンジなど約40万台のIoT家電のデータを収集し、利用時間や利用方法などから生活者の潜在的な需要を推定して広告配信やその効果検証に活用できるサービスを開始する。データはAI(人工知能)やIoTでに対応した家電製品を展開するシャープから提供を受けて、事前に家電ユーザーから利用承諾を得たもののみを活用する。
同サービスを大手食品メーカーがトライアル実施して、オーブンレンジ利用ユーザーに対して、温めるだけで本格料理が作れる商品をデジタル広告で訴求したところ、広告効果を表すCTR(Click Through Rate)を35%改善できた。この際、ファミリー向けの中型オーブンレンジを所有し、かつ冷凍食品の「あたため」機能をよく利用するユーザーが広告への反応が高いという知見も得られたという。
domus optimaは、同社が開発を進めるテレビのデータを活用したIoT家電「STADIA」と連携するソリューションとして開発しており、テレビの視聴データやスマートフォンの位置情報データなど、データ基盤「People Driven DMP」との連携が可能となっている。今後は、テレビの放送内容や視聴状況の情報と、IoT家電の情報を統合して活用していくソリューションを目指す。
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