AWS上で21億要素超の大規模モデル演算実施、高い並列性能を確認CAEニュース

エムエスシーソフトウェアとソフトウェアクレイドルは、AWSのクラウドサービス環境上で、熱流体解析ソフトウェア「Cradle CFD」のソルバーを使用し、21億要素を超える大規模モデルでのクラスタ性能評価を実施した。

» 2021年03月30日 13時00分 公開
[MONOist]

 エムエスシーソフトウェア(MSC)は2021年3月17日、Amazon Web Service(AWS)が提供するクラウドサービス環境上で、熱流体解析ソフトウェア「Cradle CFD」のソルバーを使ったクラスタ性能評価を実施し、優秀な並列性能を確認したと発表した。ソフトウェアクレイドル(クレイドル)との共同検証で、過去最大の2596コア、21億要素を超える大規模モデルでのクラスタ性能評価となる。

競技場周りの風解析 競技場周りの風解析 出典:エムエスシーソフトウェア

 両社が稼働検証を実施したのは、Cradle CFDに含まれる構造格子系熱流体解析システム「STREAM」ソルバーを使った競技場周りの風解析(21億744万2400要素)と津波解析(5598万5336要素)、非構造格子系熱流体解析システム「scFLOW」ソルバーを使った航空機周りの遷音速圧縮性流体解析(7億8731万8354要素)などの大規模モデルの演算だ。

 今回の検証により、クレイドルの熱流体解析ソフトウェアは、2000コアを超える大規模な並列計算でも高い並列性能を発揮した。クレイドルの既存オンプレミス環境(1044コア)と比較しても、AWSのHPCクラスタ上で、高速なノード間通信など大規模かつ高並列の流体解析に必要となる性能を十分に備えていることが確認できた。

解析結果 解析結果 出典:エムエスシーソフトウェア

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