TOAプロジェクトにおけるドローンの社会実装に向けた技術開発は大まかに3つのフェーズに分かれている。現在のドローンの運用では、クルマで機体を運んでから、複数人でさまざまな業務を分担して飛ばしており、「人件費だけでも1日当たり10万〜40万円、3日であれば100万円を超えることもある」(TOAプロジェクトのプロジェクトリーダーを務めるVFR 執行役員 COOの湯浅浩一郎氏)という。フェーズ1では、ドローンポートがついたクルマに乗って1人で現地に向かい、運用の全てをワンオペで行えるようにする。また、ドローンだけで離島などに向かわせることも可能になる。
フェーズ2では、フェーズ1のワンオペから脱し、ドローン運用の完全無人化を実現する。自動で飛び立ち、物品の運搬やインフラ点検などもドローンが自律的に行うようになる。そしてフェーズ3では、ドローンは生活の一部となって飛んでいるのが当たり前になる。TOAプロジェクトが掲げる「誰もが、どこでも、必要な時にドローンを使用できる世界」になるという。
また、湯浅氏は「TOAプロジェクトで開発を進めるドローンは、具体的なオペレーションを理解した上で全体的なシステムを設計し、機体デザインもUX(ユーザー体験)を考慮して行う」と述べている。
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