矢野経済研究所は、国内業務用サービスロボット市場の調査結果を発表した。高価格の搬送ロボットが市場をリードし、2019年度の市場規模は、前年度比127.9%の64億6400万円となる見込みだ。
矢野経済研究所は2020年4月22日、国内業務用サービスロボット市場の調査結果を発表した。2019年度の市場規模を、前年度比127.9%の64億6400万円と見込んでいる。
調査対象としたのは、搬送ロボット、掃除ロボット、パワーアシストスーツ(PAS)、レジロボット、検査点検ロボット、警備ロボットの6タイプ。製造工程で使用する産業用ロボットや一般家庭用ロボット、コミュニケーション用途と介護用途に特化したロボットは含めない。
メーカー出荷金額ベースで市場規模を算出した結果、2018年度は前年度比122.8%の50億5500万円と推計。高価格の搬送ロボット(非ガイド走行式AGV)と、低価格だが出荷数の多いPASが市場をけん引し、掃除ロボットも堅調な推移を示している。
2019年度は、異業種からの参入や新製品の投入が増えたことで、前年度比127.9%の64億6400万円となる見込みだ。同社では、高価格の搬送ロボットを筆頭に、掃除ロボット、PASが引き続き金額ベースで市場をリードし、2022年度には129億1500万円まで市場が拡大すると予測している。
業務用サービスロボットには、人の作業負担を減らし、労働力を補完できるメリットがある。同研究所は、ユーザーにとってこのメリットがコストに見合うかが、サービスロボット導入への判断材料になると分析している。
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