「BluetoothはIoTの主役」、2024年には搭載機器の66%がPCやスマホ以外に組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

Bluetooth SIG(Special Interest Group)がオンライン会見を開き、2024年までのBluetooth搭載機器の出荷台数予測をまとめた「Bluetooth市場動向2020」について解説。グローバルのBluetooth搭載機器の年間出荷台数は、2019年の42億台から年平均8%で成長し、2024年には62億台に達する見込みだ。

» 2020年04月20日 08時30分 公開
[朴尚洙MONOist]

 Bluetooth SIG(Special Interest Group)は2020年4月15日、オンライン会見を開き、2024年までのBluetooth搭載機器の出荷台数予測をまとめた「Bluetooth市場動向2020」について解説した。グローバルのBluetooth搭載機器の年間出荷台数は、2019年の42億台から年平均8%で成長し、2024年には62億台に達する見込みだ。

 Bluetoothの仕様策定や認証、普及を担う団体だ。参加企業数は2019年時点で3万5761社まで拡大しており、近年では完全ワイヤレスイヤフォンなどで需要が拡大するオーディオストリーミング向けの新たな規格「LE Audio」を策定するなど活発に活動している。

 Bluetooth SIG マーケットデベロップメント シニア・ディレクターのチャック・セイビン(Chuck Sabin)氏は「これまでのBluetooth搭載機器は、PC、スマートフォン、タブレット端末が過半を占めており、実際に2015年の年間出荷台数のうち“その他の機器”は33%にすぎなかった。しかし今後の市場成長をけん引するのは“その他の機器”だ。2024年には“その他の機器”の比率が66%まで高まるだろう」と語る。

Bluetooth搭載機器の年間出荷台数の推移 Bluetooth搭載機器の年間出荷台数の推移(クリックで拡大) 出典:Bluetooth SIG

LE Audio搭載製品の市場投入はいつごろ?

Bluetooth SIGのチャック・セイビン氏 Bluetooth SIGのチャック・セイビン氏 出典:Bluetooth SIG

 会見では、「オーディオストリーミング」「データ転送」「位置情報サービス」「デバイスネットワーク」という4つの注目ソリューションの市場動向について説明が行われた。

 オーディオストリーミングは、ワイヤレスのヘッドセットやスピーカー、車載インフォテインメントなどが対象市場となっている。2019年は、アップル(Apple)の「AirPods Pro」に代表される完全ワイヤレスイヤフォンが大きな注目を集めた。年間出荷台数としては、2019年の11億台から年平均7%で成長し、2024年には15億4000万台まで拡大する見通し。「今回の予測は従来と比べて上方修正している。2024年までには、97%のスピーカーがBluetoothを搭載し、ワイヤレスヘッドセットの38%がいわゆる完全ワイヤレスになるだろう」(セイビン氏)という。

オーディオストリーミング向けBluetooth搭載機器の年間出荷台数の推移 オーディオストリーミング向けBluetooth搭載機器の年間出荷台数の推移(クリックで拡大) 出典:Bluetooth SIG

 このオーディオストリーミング向けのさらなる起爆剤として期待しているのがLE Audioだ。従来よりもBluetoothオーディオの品質を向上する次世代技術で、補聴器への対応や、ブローキャスト機能となるオーディオシェアリングも可能になっている。

 セイビン氏は、LE Audioの搭載製品について「複数のプラットフォームでテスト中で、早ければ2020年内、2021年までには市場投入されるだろう」という見方を示した。

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