日立製作所は、AR技術を利用した鉄道車両向けボルト締結作業管理システムの実用化に成功した。ボルトの位置や規定された力で締結されたかを確認できるメーターを表示し、作業記録も自動で管理できる。
日立製作所(日立)は2020年3月16日、YAMAGATAおよび京都機械工具と共同で、AR(拡張現実)技術を利用した鉄道車両向けボルト締結作業管理システムの実用化に成功したと発表した。
本システムは、ヘッドマウント型ディスプレイ上に、締結すべきボルトの位置やそのボルトが規定された力で締結されたかを確認できるメーターを表示する。さらに、作業記録も自動で管理できる。
従来、タブレットPCで指定されたボルトと実際に締結するボルトが一致しているか否かを逐一確認する必要があったが、本システムではヘッドマウント型ディスプレイ上のみで確認できるようになった。また、熟練者の作業内容をデータ化し、AR作業指示データとしても利用できる。
同社では今後、鉄道車両の製造およびメンテンナス作業などを対象に、本システムの適用を段階的に進めていくことで、作業効率や品質の向上、熟練作業員不足の問題解消などを目指す。
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