アイシングループは、「第46回東京モーターショー2019」に出展し、ハイブリッド車向けの電動システムをはじめとするさまざまな電動技術を披露。また、コンセプトカーの「i-mobility TYPE-C」は、ドライバーモニターの技術を活用した“おもてなし”を体験できる。
アイシングループは、「第46回東京モーターショー2019」(会期:2019年10月24日〜11月4日、東京ビッグサイト他)に出展し、ハイブリッド車向けの電動システムをはじめとするさまざまな電動技術を披露した。
アイシン精機をはじめとする主要14社で構成するアイシングループは、電動化や燃料電池技術、自動駐車システムなどの先進運転支援技術などの展示を行っている。中でも電動化では、2004年に自動車部品メーカーとして初めてフォード(Ford Motor)の「エスケープ」向けに出荷した製品を皮切りに、ハイブリッドシステムやハイブリッドトランスミッション、電動四輪駆動システム向けのeAxle(トランスアクスル、モーター、インバーターなどを一体化した電動ユニット)などを自動車メーカーに供給。ハイブリッドトランスミッションとeAxleの生産台数は累計で約370万台に達する。アイシン精機 社長の伊勢清貴氏は「サプライヤーとして世界トップの実績だ」と胸を張る。
そして2020年には、EV(電気自動車)向けのeAxleの量産を開始する計画だ。このeAxleは、トヨタ自動車が中国市場向けに展開する「C-HR EV」や「IZOA EV」に搭載される予定。なお、このEV向けeAxleの開発は、デンソーとのアイシン精機が折半出資するBluE Nexus(ブルーイー ネクサス)が手掛けているとみられる。
EV向けをはじめとするeAxleの新型ユニットの市場投入により、アイシングループで取り扱う駆動ユニットに占める電動化ユニット比率は、2018年の5%から、2025年には30%に拡大する見通し。伊勢氏は「これらの活動を推進することでクルマの電動化に貢献し、地球温暖化防止にもつなげたい」と述べる。
実際に、トヨタグループが推進している電動システムの拡大戦略の中で※)、電動ユニットの高い出荷実績を持つアイシングループは重要な役割を担うことになる。先述したBluE Nexusの他にも、自動運転の統合制御ソフトウェアを開発するJ-QuAD DYNAMICS(ジェイクワッド ダイナミクス)に25%を出資しており、電動ブレーキ開発に注力するアドヴィックスもアイシングループの一員だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.