64ビット版Armコアに対応、持続的な社会インフラ利用を可能にするSLTSカーネル組み込み開発ニュース

Civil Infrastructure Platformプロジェクトは、SLTSカーネルが新たに64ビット版Arm Cortexアーキテクチャにも対応すると発表した。社会インフラシステムでSLTSカーネルを使用できるようになり、持続的なシステム利用が可能になる。

» 2019年03月14日 08時00分 公開
[MONOist]

 Civil Infrastructure Platformプロジェクト(CIP)は2019年2月25日、10年以上のソフトウェア更新をサポートする超長期サポート版(SLTS)カーネルが、新たに64ビット版Arm Cortexアーキテクチャにも対応すると発表した。自動化、機械学習、AI(人工知能)など多くの分野でSLTSカーネルを使用でき、社会インフラシステムの持続的な利用が可能になる。

 CIPは、産業グレードのオープンソースソフトウェア基盤の提供に取り組むLinux Foundationプロジェクトの1つ。日立製作所やルネサス エレクトロニクス、東芝など、日本企業も参加している。

 新たにCIPでは、Linux Foundationの新プロジェクトEnabling Linux in Safety Applications(ELISA)と協業する予定だ。ELISAはロボットデバイス、医療、スマートファクトリー、輸送、自動運転などの分野でLinuxを用いたセーフティクリティカルシステムの構築を支援しており、両者の取り組みにより長期的なメンテナンスとサポートを提供する。

 さらに、開発プロセスの特定側面の管理サポートとして、2つのワーキンググループを立ち上げた。

 Securityワーキンググループは、組み込みデバイスのセキュリティ規格IEC62443-xの使用を認証する。CIPプラットフォームを最新の状態に保ち、明確に定義された認証プロセスを作成して、サプライヤーの開発時間とコストの削減を目標とする。

 Software Updateワーキンググループは、CIP Coreで使用するLinuxイメージビルドツールとソフトウェアの統合と、ソフトウェア更新レファレンスボードの実装を目標とする。

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