ラティス・テクノロジーとFUJIは、ロボットシステムインテグレーターの業務を支えるプラットフォーム「e-Sys」の共同開発を進めている。顧客とシステムインテグレーターの間に生じる設備仕様の取り違えなど、自動化設備設計の課題を解決する。
ラティス・テクノロジーとFUJIは2019年1月10日、共同でロボットシステムインテグレーター向けのプラットフォーム「e-Sys(イーシス)」の開発を進めていると発表した。
企業が自動化設備を導入する際、依頼を受けたロボットシステムインテグレーターが設備の設計を進めるが、顧客とシステムインテグレーターの間で設備仕様の取り違えが生じるなど効率が悪いケースもある。
e-Sysは、「e-Sysマーケット」「e-Sysデジタルツイン」という2つのツールを連携させ、そうした課題を解決する。
ロボットシステムインテグレーターは、自動化設備の構築に必要な製品のモジュールデータを、顧客の要望に応じてWeb上のe-Sysマーケットから選択できる。また、e-Sysデジタルツインを用いてロボットや機器を仮想空間で配置・構成し、3Dグラフィックスで顧客に提示する。これにより、顧客とシステムインテグレーターとの認識違いから発生する手戻りを防ぐ。
さらに、システムインテグレーターは、設計した機器のデータをe-Sysデジタルツインでのシミュレーションに利用できるよう、e-Sysマーケットに登録することもできる。
なお、ラティス・テクノロジーは、e-Sysデジタルツインのベースである設備の制御ソフトシミュレーター「XVL Vmech Simulator」を提供している。電子部品実装ロボットや工作機械を製造、販売するFUJIは、今後、ロボットやコンベアーなど、自動化設備の構築に必要な製品をe-Sysマーケットに提供する企業を募る予定だ。
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