Cerevo(セレボ)は、2019年1月に米国ラスベガスで開催される消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2019」に最低限の予算で出展できるハードウェアスタートアップ向けのプログラム「Cerevoと一緒@CES 2019」を発表した。
Cerevo(セレボ)は2018年10月11日、東京都内で会見を開き、2019年1月8〜11日に米国ラスベガスで開催される消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2019」に最低限の予算で出展できるハードウェアスタートアップ向けのプログラム「Cerevoと一緒@CES 2019」を発表した。同プログラムを利用すると、ブース出展やブース造作の費用、電気代などを含めて1コマ当たり6300米ドル(約70万円、CES 2018の実績を基にした想定額)で出展できる。プログラムの募集は2018年10月26日を締め切りとしているが「ブース造作の関係で募集期間が短くなっているが、興味がある企業はまず連絡してほしい」(Cerevo 代表取締役の青木和律氏)という。
Cerevoは2018年4月、創業者の岩佐琢磨氏と一部人員が所属する形で設立した新会社Shiftall(シフトール)の全株式をパナソニックに売却※)。これに合わせてCerevoは、同社の「2ndシーズン」として、これまで手掛けてきた「コネクテッド家電の自社開発」「コネクテッドハードウェアの受託・共同開発」に加えて、「スタートアップ支援」を3つ目の事業の核とする方針を打ち出した。青木氏は「Cerevoには企画、開発、物流、広報、営業、全ての現場ノウハウが社内にある。これらのノウハウをスタートアップに共有していただき、新たな製品開発につなげてもらいたいと考えている。そのためのスタートアップ支援事業だ」と語る。
※)関連記事:Cerevoの岩佐氏がパナソニックに帰還、Shiftallでアジャイルを持ちこむ
海外メディアへの露出を目的としてCESに6年連続で出展しているCerevoだが、CES 2017ではさくらインターネット、CES 2018はtsumug(ツムグ)と協力してスタートアップのCES出展を支援している。今回発表した「Cerevoと一緒@CES 2019」は、スタートアップ支援事業の一環として、さらに踏み込んだ取り組みとなっている。
CerevoはCES 2019において、ベンチャーやスタートアップが多く出展するSands Expo2階「Fitness&Technologyエリア」の入口付近という好立地で、12コマの展示スペースを確保している。「Cerevoと一緒@CES 2019」でスタートアップに提供するのはこのうち6コマになる。
申し込み企業には1社当たり1〜4コマのスペースを提供(1コマは10×10フィート)。ブースの施工は、Cerevoが提示する規定デザインをベースに進行する。出展費用は、1コマ当たり6300米ドルで、内訳はブース出展費用3700米ドル(場所代のみ)、ブース造作費/電気料金などの諸経費2600米ドルとなる。この他、CES 2019の公式サイトやモバイルアプリの出展社リストに社名を登録するための出展登録費用が1000米ドルかかるという。「これらは基本的に実費だけで、Cerevoとして収益をあげるものではない」(青木氏)としている。
「Cerevoと一緒@CES 2019」の最大のメリットは、CES出展のための事務作業やCESを主催するCTA(全米民生技術協会)とのコミュニケーション、経験のない海外展示会でのブース造作といったさまざまな出展準備業務を「Cerevoがチームの仲間としてサポート」(同社)してくれることだ。これにより、CESに出展する上で最も重要な製品開発やその展示の準備に集中できる。また、広報活動をCerevoと共同で実施できることもメリットになる。これら付帯サービスともいえるものは「スタートアップ支援のために無償で提供する」(青木氏)という。
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