ジェムアルトは。ソフトウェア収益化ソリューションである「Sentinel」に、ソフトウェアを自動でアップデートして常に最新版にするOTA(Over the Air)機能となる「Sentinel Up」を追加する。2018年3月からトライアルを開始しており、同年7月に正式リリースする計画だ。
ジェムアルト(Gemalto)は2018年4月17日、東京都内で会見を開き、ソフトウェア収益化(Software Monetization)事業の戦略について説明した。ソフトウェア収益化ソリューションである「Sentinel」に、ソフトウェアを自動でアップデートして常に最新版にするOTA(Over the Air)機能となる「Sentinel Up」を追加する方針である。同年3月からトライアルを開始しており、7月に正式リリースする計画だ。
ジェムアルト ソフトウェア収益化事業本部 マーケティング担当バイスプレジデントのジャム・カーン(Jam Khan)氏は「当社が30年以上展開してきたソフトウェア収益化ソリューションは、1万社以上の顧客に採用されており、100カ国以上、32の産業わたって展開している。世界シェアは49%に達する」と語る。
Sentinelは永久ライセンス販売のパッケージソフトウェアを、月額利用のサブスクリプションライセンスに変更する際などに採用されているが、今後の事業拡大を期待している領域が、製造業も注目しているIoT(モノのインターネット)だ。「従来の製品販売とその維持管理で収益を売ることから、経験を売る=ソフトウェアを売ることへビジネスモデルは変革しつつある。その際に、Sentinelのようなソフトウェア収益化ソリューションは大いに役立つ」(カーン氏)という。
また同氏は、フィリップス(Philips)の医療機器部門による採用事例を紹介。新機能を提供する際に、ハードウェアを置き換えるのではなく、ソフトウェアを有償でアップデートすることにより、顧客が早期に新機能を利用できるようになり、フィリップスもオペレーションコストの削減が可能になっているとした。
今回発表したSentinel Upは、ソフトウェア収益化ソリューションにおける「顧客体験の向上」と「オペレーションコストの削減」をさらに進めることができる機能だ。
従来のSentinelでは、ソフトウェアのライセンスとエンタイトルメントを管理する機能を提供しているが、ソフトウェアのダウンロードとアップデートは顧客が手動で行う必要があった。しかし、製造業がIoT活用を進める上では、テスラ(Tesla)の車載ソフトウェアに代表されるように、OTAによってソフトウェアのダウンロードとアップデートは自動で行われる方が望ましい。
Sentinel Upはそういった要望に応えるものだ。カーン氏は「手動作業をなくすことでオペレーションコストやエラーの発生率を低減できる。加えて、常にソフトウェアが最新版になることで顧客体験もさらに高められる」と述べている。
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