シーメンスヘルスケアが東京都内で会見を開き国内の事業戦略を発表。「医療デジタル化の推進」で重要な役割を果たすAIの採用について説明した。AIによる自動診断が注目を集めているが、既に解析を助ける機能として順次製品に搭載し始めているという。
シーメンスヘルスケアは2018年4月5日、東京都内で会見を開き、国内の事業戦略を説明した。
同社は世界全体の取り組みとして、患者と医療機関、両方の顧客価値を向上するための施策として「プレシジョン・メディシンの拡充」「医療サービス提供の変革」「患者満足度の向上」「医療デジタル化の推進」の4つを掲げている。
特に最初の3つの施策を実現する上でも重視しているのが「医療デジタル化の推進」である。シーメンスヘルスケア 社長兼CEOの森秀顕氏は「どの業界でも語られているが、医療業界でもデジタル化に代表される破壊的イノベーションがこの先をリードすることになる。デジタル化を果たす上で重要なのがデジタルエコシステムとAI(人工知能)だ」と語る。
デジタルエコシステムは、患者、病院やクリニック、自治体、サービスパートナー、シーメンスヘルスケアを含めた医療機器メーカーなど医療にかかわる全てのステークホルダーをつなぐものだ。ここで基盤となっているのがCTやMRIなどの医用画像データを中心に医療情報のビッグデータを扱うクラウドサービス「teamplay」である。国内では2016年から展開しているteamplayだが、続々と採用が広がっているという。また、パートナー企業も参入することで、シーメンスヘルスケアにとどまらないサービスの拡充も進んでいる。
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