矢野経済研究所は国内コネクテッドカー関連市場の調査を実施し、このほど調査内容を発表した。調査によると、2016年のコネクテッドカー関連市場の規模は3980億円で、2025年には2兆円規模に成長する見込みだという。
矢野経済研究所では国内のコネクテッドカー関連市場の調査を実施した。調査によると2016年のコネクテッドカー関連市場の規模は3980億円で、2025年には2兆円規模に成長する見込みだという。
調査は2017年5〜10月の期間に、国内・海外の自動車メーカー(OEM)、カーエレクトロニクス機器メーカー、クラウドベンダー、電子部品ベンダー、IT・通信関連事業者、地図ベンダー、セキュリティ事業者、損害保険事業者およびコンサルタントなどを対象に、研究員による面談と電話などによる聞き取り、文献調査などで実施した。
矢野経済研究所が定義する「コネクテッドカー」は「自動車のIoT化により、センサーと内部のネットワークにより実現できることだけでなく、クラウドと接続することで、さまざまな情報サービスを受ける事が可能になり、快適性や安全性の向上が実現されるシステムおよびアプリケーションを指す」としている。
これらの調査の結果として、2016年の国内コネクテッドカー関連市場規模は3980億円と推計する。内訳としては、B2C市場が712億円、B2B市場は1850億円、研究開発投資が1418億円だとする。
また、コネクテッドカーはこれまでカーナビに付随するインフォテインメントサービスが該当すると考えられてきたが、実際には自動運転カーとEV(電気自動車)の時代に対応すべく走行データの収集・解析を中心とするものに変化してきており、消費者には見えにくいB2B市場や研究開発投資の領域で大きく成長する見込みだとする。
将来的な市場規模としては、新たなサービス伸長や研究開発投資により、2020年には1兆円規模に拡大すると予測。また、コネクテッドカーの増加、プローブ情報を使ったサービスやクラウドADAS(先進運転支援システム)のサービスなどが利用されることから、2025年の市場規模は2020年の約2倍の2兆円規模となると予測する。
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