「カーセンサーnet」がディープラーニングサービスを活用し、車の内装色による絞り込み検索を開始製造IT導入事例

中古車情報サイト「カーセンサーnet」は、リクルートテクノロジーズが提供する「ディープラーニングを応用した画像解析機能」を活用し、新機能「”車の内装色”による絞り込み検索」を開始した。

» 2016年08月31日 09時00分 公開
[MONOist]

 リクルートマーケティングパートナーズは2016年8月9日、同社が運営する中古車情報サイト「カーセンサーnet」が、リクルートテクノロジーズが提供する「ディープラーニングを応用した画像解析機能」を活用し、新機能「”車の内装色”による絞り込み検索」を開始したと発表した。

 従来の中古車情報サイトでは、外装色での絞り込み機能は実装されていたが、内装色で絞り込むことはできなかった。内装による検索機能を実装する場合、販売店が内装色を追加登録する必要があるなど、運用に負担がかかるという課題があった。

 今回同社は、販売店に負荷をかけずにサイト利用者の満足度を高める技術として、リクルートテクノロジーズが開発・提供する「ディープラーニングによる画像解析機能」に着目。機械学習ソリューション群「A3RT(アート)」内のAPIサービス「Image Paradise(イメージパラダイス)」を活用し、既存の画像を機械学習で解析することで、「好みの内装色」による検索を可能にした。

 新機能では、事前に用意した約1万枚の内装画像をもとに、未知の画像に何が写っているかを判別できる。まず、内装の画像かどうかを判定した後、内装色の色を判定する。この2段階の判別で検索精度を高め、さらに利用者の要望を想定して機械学習ロジックを調整し、納得度の高い検索結果を実現した。

 また、同サービスは、ディープラーニングによる画像解析を行うために独自に開発されたAPIで、用意されたカテゴリとサンプルを用いて、未知の画像に写っているものを判別し、ラベル付けするという一連のサービスを構築できる。今回が初めての導入事例となり、「内装画像か否かの判定モデル」は約2週間でサービスが完成し、一からサービスを開発したケースに比べ、開発スピードを約8分の1まで短縮することができたという。

 Image Paradiseを用いた今回の取り組みは、A3RTの第1弾の取り組みとなる。今後もさまざまなAPIサービスを活用し、リクルートグループ内のサービスへの機械学習ソリューションの導入を進めるとしている。

photo

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.