ヤフーの“全てをつなげる”IoTプラットフォーム「myThings」が対応製品とサービスを拡大。ショッピングサイトの連携も開始され、「カギをひねるとコーヒーの補充を注文」といった利用方法が可能となる。
IoT製品やWebサービスの自由な組み合わせを可能とするヤフー「myThings」が、新たにグラモ「iRemocon」とCerevo「Hackey」に対応した。また、ショッピングサイト「LOHACO」との連携も2016年1月より提供することで、“カギをひねると、ショッピングサイトへ自動的に日用品の補充注文を行う”といったサービスを利用できる。
myThingsはヤフーが2015年7月より提供開始したサービスで、IFTTTのようにさまざまなサービス「チャンネル」と定義して連携利用できる。特徴は連携対象がWebサービスのみならずハードウェアまで含まれることで、チャンネルに含まれているハードウェア/ソフトウェアを自由に組み合わせると、「最高気温が低いと予想される日は、帰宅時間に合わせてエアコンを動かして部屋を暖めておく」といった利用が可能となる。
グラモ「iRemocon」は赤外線リモコン対応の家庭用電化製品を操作できるデバイスで、myThingsを利用することで「活動量計と組み合わせて眠りを感知すると自動的にテレビの電源を切る」といった利用法が可能となる。Cerevo「Hackey」は「カギをひねる」というアクションでさまざまなサービスを利用でき、「子どもが帰宅してハッキーのカギを操作すると、帰宅通知がメッセンジャーで送信される」といった使い方ができる。
検証済みの対応サービスとデバイスは「チャンネル」として定義されているが、自作IoTデバイスなどの定義外デバイスもIDCFクラウドを利用することで制御できる。IDFCクラウドはMQTT/WebSocket/REST APIの各プロトコルに対応しており、センサーデータの取得格納やコマンド処理用インタフェースなども提供している。Arduinoなどのボードコンピュータにセンサーを接続、得たデータをIDCFクラウドで処理してmyThingsへ投げることで、「照度センサーに反応があったらTumblrに画像を投稿する」といった処理も可能となる。
「手元のデバイスを操作するとWebサービスを利用できる」というサービスは米Amazonが「Dash Button」として既に提供している(関連記事:Amazon、1プッシュで日用品を発注できる“どこでもボタン”「Dash Button」)。このサービスでは物理的なボタンを押すだけで、事前に設定した日用品の注文が行われる。Webブラウザやスマートフォンアプリを操作するよりも簡単かつ手軽に注文できるのが特長だ。
Dash ButtonはAmazonでの買い物にしか利用できないが、myThingsでは対応するWebサービスを拡張することで、さまざまなショッピングサイトの連携が可能だ。2016年1月にはLOHACOでの対応が開始されるが、ヤフーでは同社の運営するヤフーショッピングを始め、さまざまなサイトとの連携を視野に入れるとしている。
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