APICSは2014年、「SCC」と統合し「APICS-SCC」という組織機能を追加して、一層の「国際標準」の普及を加速することになった。SCCは、サプライチェーン・プロセスの記述方法である「SCOR(スコア:Supply Chain Operation Reference Model)※4)」とグローバルに対応した「評価指標(SCOR Metrix)の標準化」を研究し推進してきた団体である。
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これに伴って新しい国際資格としてSCOR Professionalが設けられ、APICSとして資格試験と教育が行われることになった。この2つの団体、APICSとSCCの資格は、Supply Chain World誌による「役に立つSCM資格」投票で1位と2位になった資格であり、強力なタッグによる今後の発展が期待されているところだ。
SCCは、1996年に米国で設立され、サプライチェーンを設計・改善・最適化するためのツールキットとしてSCORの研究開発と教育普及のためにグローバルに活動を続けて来た団体である。SCORのメンバー企業は、SCORで定義されたグローバルで標準的な業務プロセスと評価指標(メトリクス)を用いて、現状の姿と問題点、あるべき姿を明確にすることで、サプライチェーンを構成する異なる組織間・企業間での意思疎通を図ることが可能となる。日本では、ビジネスプロセスの研究・普及を目的としたバリューチェーンプロセス協議会(VCPC)が会員企業と協力して活動している。APICSとSCCの統合による相乗効果としては下記の4点が期待されている。
APICSとAPICS-SCCの活動、VCPCについては、次回以降の連載で紹介するが、下記のサイトも参照して頂きたい。
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