アドバンスト・メディアは「第1回 ウェアラブルEXPO(装着型デバイス 技術展)」において、最大100デシベルの騒音環境でも音声認識・音声対話が行える専用ウェアラブルデバイスを出展。騒音が多い工場作業などでも音声認識を利用することが可能だ。
アドバンスト・メディアは「第1回 ウェアラブルEXPO(装着型デバイス 技術展)」(2015年1月14〜16日、東京ビッグサイト)において、最大100デシベルの騒音環境でも音声認識・音声対話が行える専用ウェアラブルデバイス「AmiVoice Front WT01」を出展。騒音が多い工場作業などでも音声認識を利用できる点を訴求した。
アドバンスト・メディアは高度な音声認識技術をベースに音声認識ソリューションを提供している企業で、1997年に創業。携帯電話端末やスマートフォン端末の音声認識技術として多くの企業に採用されている他、東京都議会などをはじめとした議会の議事録作成支援システム、コールセンター支援システムなど、幅広い業界で実績を築いている。
音声認識の基本的な仕組みは、話者の発話を音響分析し、音響モデルや言語モデル、発音辞書から構成される音声認識辞書による認識デコーダでテキスト化するという流れだ。ただ同社では、これらの音声認識システムや音声認識ソリューションを請け負う中で「環境条件によっては、そもそもの発話内容をうまく取得できない場面が多く存在し、これらを解決する方策を検討していた」(同社)という。
そこで、同社で初めて自社で音声認識・対話専用のハードウェア開発を開始。2015年1月13日に製品発表を行ったのがAmiVoice Front WT01となる。
AmiVoice Front WT01は、音声認識・音声対話専用のバッジ型ウェアラブルデバイスで、2マイクを用いた高指向性のマイクアレイとノイズキャンセル機能により、高騒音環境下でも高精度な音声認識を行えることが特徴だ。ヘッドセットマイク接続時においては、最大100デシベル耐騒音性能、最大10m耐風性能を発揮できるという。そのため機械音が大きな工場など、音声認識が不可能とされてきた環境での利用が可能になるという。ちなみに100デシベルを示す例としては「電車が通るときのガード下」程度とされており、かなりの騒音環境でも音声対話が行えるという。
スマートデバイス・PC・眼鏡型ウェアラブルデバイスなど多種多様な端末とBluetooth通信で連携でき、さまざまなアプリケーションと組み合わせることで、使用環境を問わず幅広い業種・業務で活用可能だ。IPX4相当の防水性能も備えており、重量は56g、連続動作時間は8時間以上。2015年8月に販売開始予定で、提供価格は3万3000円だとしている。
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