モノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から、モノづくりのヒントが満載のトピックスを紹介する「zenmono通信」。今回は、「チーム・0→1(チーム・ゼロイチ)」代表の赤木優理さんにお話を伺った。
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enmono三木氏 本日は、「チーム・0→1(チーム・ゼロイチ)」代表の赤木優理さんをお招きしています。「スタートアップ44田寮(よしだりょう)」というコワーキングスペースを立ち上げられた経緯を教えてください。
赤木氏 私は建築の出で、父親も建築家です。小さい頃から、「建築家にはならなくていい。アーキテクトになれ」と言われてきました。アーキテクト=「物事の始まりを構築する人間になりなさい」と。約2年半前に「起業家をサポートする仕事をしよう」と思ったのが、きっかけです。
enmono三木氏 有名な「schoo(スクー)」(の創業者さん)も、44田寮の出身なんですよね。
赤木氏 そうですね。投資家とは違って基本的には出資はせず、彼らのように起業したい人たちをサポートしながら、起業家の研究をしています。44田寮に入るには、審査があります。一番のポイントは、既にあるビジネスモデルをリメイクするのではなく、今までにない市場を創造しようとしているか。もうかるかもうからないかは、重要ではありません。成長する人物であるかどうかも、1つの判断になっています。どういう経験から起業を考えたのか。覚悟があるか。それと、人を巻き込んでいけるか。コンセプトが共感しやすいものを作れるかを重要視しています。
enmono三木氏 なぜ、44田寮とは別に、起業体験セミナーのようなチーム・ゼロイチを始められたのですか?
赤木氏 実は44田寮を始める前から、私自身「アーキテクト」たるには何をやらなければならないのか、考えていました。その中で「新しい市場を作る」ことに本気で向き合わなければ、これからの日本はヤバイんじゃないか……と考えるようになったのです。まさに44田寮で日々起業家と接している中で、その思いが確信に変わりました。つまり、「自分のやりたいこと」をビジネスで実現していけるビジネスマンが一人でも増えることが、経済的にも精神的にも日本を健全にするのではないだろうか、ということです。現在、日本の労働人口6500万人の約80%を占める会社員が起業家のように働くことで、自身の経済的価値の向上や精神的な問題が解決できると感じたのです。起業家のサポートも重要ですが、彼らは労働人口のほんの数%です。
最終的には会社員の人が変わっていかないと、日本は何一つ変わらないのだと思います。チーム・ゼロイチは、起業家の研究から得た「新しい市場を作る」というメソッドを、会社員に移植しようとしているのです。会社員か起業家かの二者択一ではなく、会社員をやりながら起業をするエコシステムを日本で構築していきます。
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