Fab9のオープニングレセプションは、あいさつの後、ジャズバンドで始まった。Fab9の実行委員長で慶應義塾大学環境情報学部准教授の田中浩也氏がサックスを吹き、慶應義塾大学 環境情報学部 教授の増井俊之氏がピアノを弾く。日本の自作楽器の中では大御所になりつつある、あの「ウダー」の宇田道信氏も加わる。
会場に集った、各地からの参加者の声も、これからのFablab代表者会議に期待していて、明るい。
2010年Fab6(オランダ)のオーガナイザーであるペーター・トロクスラー氏は「Fab6の参加者は120人で、集まるのもヨーロッパからの人々が多かった。今は規模が大きくなって250人。世界中から人が集まっている。見違えたね。1970年代にモノづくりブームがあったけど、それがまた戻ってきたようだよ。しかも、今はツールが進化して持ち運びやすくなり、より普及しやすくなっている。オランダや日本みたいに過密な街とFabは相性がよい。東京は初めてなのでいろいろ見て回るのが楽しみだ」と語った。
初参加の人からは「Fablab代表者会議は初めての参加なんだ。多くのFablabの人の連絡先がほしいし、多国籍の人々でプロジェクトをすすめる経験を学びたい」(サウジアラビアから)という声が聴かれ、何回も参加しているベテランからは「毎回新しいメンバーに出会えるのが楽しみだ!」(アメリカから。参加は5回めとのこと)という声が聞かれた。
他は……、
……など、会場内では活発な交流が行われていた。
会場内の展示を興味深く見つめる参加者も。「どうやって作ったの?」ということだけでなく、「何がきっかけでこのアイデアに?」「何のために作ってるの?」「これを作ることで何をしたいの?」という目的や、社会の中の位置付けに関心がある質問が飛ぶ。ここには作り方そのものよりも作るプロセスや、なんの理由でそれが生まれたかに関心がある人たちが集まっている。
オープンソースの展示物は、「自分たちのワークショップに取り入れよう」と食いついてくる人もいた。
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