菊水電子工業は2011年12月、電気二重層キャパシタの充放電試験専用のテスター「PFX2400シリーズ」を発表した。ハイブリッド車(HEV)の回生ブレーキなどの用途に用いられる電気二重層キャパシタの試験規格JIS D1401に対応したことを特徴とする。1チャネルにつき、1個の電気二重層キャパシタ(定格電圧5V以下)の試験が可能だ。充放電電流が5A以下のチャネルを12個備える「PFX2411」、同35A以下のチャネルを4個備える「PFX2421」、同70A以下のチャネルを2個備える「PFX2431」、同140A以下のチャネルを1個備える「PFX2441」の4機種をそろえた。税抜き価格は、PFX2411が220万円、PFX2421が120万円、PFX2431とPFX2441が100万円。
PFX2400シリーズは、JIS D1401などで規定されている、静電容量測定や内部抵抗測定、充放電効率測定、充電・放電積算電力測定などを実施する機能を備える。サンプリング速度は1msもしくは100ms。1msのサンプリング速度を実現するために、ホストPCとの通信にLANを採用している。また、全チャネルが独立して動作するので、特性の異なった電気二重層キャパシタが混在した試験を行える。
なお、各機種の試験対象となる電気二重層キャパシタの容量の目安は以下の通り。PFX2411は、メモリバックアップ用電源や玩具など向けの0.1F以上の製品。PFX2421は、コピー機やUPSなど向けの0.5F以上の製品。PFX2431は、エレベータ、HEV、電動フォークリフトなど向けの1F以上の製品。PFX2441は、風力発電システムやハイブリッドバス/トラックなど向けの2F以上の製品となっている。
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