ここでは、Windows Embedded Compact 7によるOSデザインの作成について、OSデザインウィザードの流れに沿って簡単に解説します。
3DS_iMX27:ARMv5 | |
CEPC:x86 | |
eBox 3300:x86 | |
Freescale i.MX31 SDS:ARMv6 | |
NEC NE1TB:ARMv6 MP | |
Samsung SMDK6410:ARMv6 | |
Sigma Designs SMP8654:MIPS II、MIPS II FP | |
TI_EVM_3530:ARMv7 | |
vCEPC:x86 | |
表2 CTP版で提供されるBSP |
Windows Embedded Compact 7のビルドシステムは、これまでのWindows Embedded CEのビルドよりも短時間でビルド作業が完了します。これは、コンパイラがマルチプロセッサ対応になったため、最近のPCのリソースを有効活用できるようになったためです。
今回、環境変数に“BUILD_MULTIPROCESSOR”が追加され、この環境変数の値によって利用するプロセッサ数を定義できます。なお、環境変数はVisual Studio 2008上からも変更できます。
参考値として紹介しますと、上記の設定によって、筆者の環境は30%程度ビルド時間が短縮しました。
リモートツール関連についても新しい機能が追加されています。
詳細については、別の機会で解説したいと思いますが、現在、Windows Embedded Compact 7で提供されているツール群は以下のとおりです。
Remote Tools Shell | デバイスの診断やテストに用いられるリモートツールを開発するためのフレームワーク |
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Timeline Viewer | Kernel Tracker、Performance Monitor、Power Monitorから構成される |
Profiler | 従来のProfコマンドの機能 |
Registry Editor | レジストリエディタ、UI変更、操作履歴表示 |
Resource Consumer | CPU、メモリ、プロセスの消費状況表示、設定 |
Resource Leak Detector | CE Application Verifierのアップデートバージョン |
System Information | ターゲットデバイス情報表示、UI変更 |
File Viewer | ターゲットデバイスのファイル構成を階層的に表示。CE6と同様 |
Heap Walker | ターゲットデバイス上で実行されている各プロセスのヒープ情報を表示。CE6と同様 |
Process Viewer | ターゲットデバイス上で実行中のプロセスの一覧と各プロセスの情報を表示。CE6と同様 |
Zoom | ターゲットデバイスの画面をキャプチャ。CE6と同様 |
表3 Remote Tool |
Create Platform Builder Subproject…… | Expression BlendプロジェクトをPlatform Builderサブプロジェクトに変換 |
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Windows Embedded Event | イベントハンドラを追加 |
Update Silverlight for Windows Embedded Project…… | Expression Blendプロジェクトの変更をPlatform Builderサブプロジェクトに反映 |
Windows Embedded Compact 7の製品版の提供時期は、“2010年第4四半期の予定”と発表されています。新しい機能などについてはより詳細に調査したうえで、別の機会に紹介したいと思います。
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