富士通がPCクラスタ導入をサポートする設備を開設富士通の「PCクラスタ性能検証センター」とは

» 2010年07月07日 00時00分 公開
[小林由美,@IT MONOist]

 富士通は2010年7月6日、CAE活用によるモノづくりソフトウェアの動作・性能検証を行う施設「PCクラスタ性能検証センター」を開設した。同センターはアプリケーション性能検証用PCクラスタシステムを常設し、富士通トラステッド・クラウド・スクエア(東京都港区)内に設置された。

 常設PCクラスタシステムの主な構成品は、以下とのことだ。

  • 計算ノード: ブレードサーバ 「PRIMERGY BX920 S2」「PRIMERGY BX922 S2」で最大216並列(CPU:インテル Xeon プロセッサー5600番台搭載)
  • 計算ネットワーク: InfiniBand QDR(40Gbps)

 同センターでは解析ソフトウェアベンダのエムエスシーソフトウェアとエクサ・ジャパンの2社とともに、富士通の最新ハードウェアとアプリケーションの動作や性能検証を実施し、解析アプリケーションごとに最適なハードウェア構成あるいはオープンソースを含むOSやミドルウェア、および検証結果を随時公開していくとのことだ。同センターはPCクラスタを利用した解析を検討する顧客が早期かつ効率よく最新のPCクラスタシステムを導入できるようサポートする。

 すでに行われた共同検証事例については、以下のリンク先で確認できる。

 近年では解析・シミュレーションの適用分野、業種が拡大し、データ容量や処理量も大幅に増大した。顧客のシステム導入や運用負荷の増大、解析効率の低下も課題となっているとのこと。同社によれば、研究機関だけではなく、製造業における設計開発分野でもPCクラスタシステムの需要が増えつつあるという。同社はその需要を見込んで、1000万円を下回るPCクラスタシステムも提供している。PCクラスタによって計算処理が高速になれば、作業効率化や、繰り返し計算が可能になることによる解析精度アップおよび検証バリエーションの拡大などが期待できる。

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