文化科学宮殿に設けられたステージで組み込み開発部門、ソフトウェアデザイン部門それぞれの結果が発表された。
最初に、本大会で組み込み開発部門の責任者を務めるScott Davis氏が組み込み開発部門の第2ラウンド進出チームを次々にコール。――ブラジル、フランス、ドイツ、“日本”、韓国、ルーマニア、ロシア、台湾、イギリス、アメリカ。これら10チームが見事、第2ラウンド進出の切符を手にした。CLFSは前回の雪辱を晴らし、2度目の挑戦でついに第1ラウンドを突破したのだ。
ちなみに、第2ラウンド進出を決めたチームのうち、国内大会を勝ち抜いてきたのはアメリカ、イギリス、韓国、台湾、ドイツ、日本、フランス、ロシアの8チーム。どのチームも国内の厳しい審査を乗り越えてきているだけに第2ラウンドは激戦が予想される。また、本稿の執筆時点ではその詳細を確認していないが、昨年第2位の中国が予選で敗退したのは予想外の結果といえるだろう。
一方、ソフトウェアデザイン部門の第1ラウンドで、審査員や関係者一同を魅了する素晴らしいプレゼンテーションを行った筑波大学付属駒場高等学校のチーム「PAKEN」は残念ながら初戦敗退となった。
翌日の第2ラウンドでは、20分間の質疑応答がメインとなる審査が行われるという。審査の順番は、台湾、韓国、アメリカ、ブラジル、イギリス、日本、ロシア、ルーマニア、ドイツ、フランス。日本代表チームは、第1ラウンドとほぼ同じ時間帯でのチャレンジとなる。関係者によると技術面でのかなり厳しい質問が投げかけられるとのことで、わずかではあるが第2ラウンドへ向けた対策を練る時間を確保できたことは幸運といえるだろう。
ホテルに戻ったCLFSのメンバー。勝利の余韻(いん)に浸る間もなく、ホテルのロビーで第2ラウンドに向けた課題について熱い議論を交わしていた。自主性、積極性が出てきたと関係者が語るように、学生たちは課題を認識し、いま何をすべきかをきちんと理解していた。
その中でもリーダーの有賀氏は、英語でのプレゼンテーション・質疑応答で貢献しているLydia氏に「第2ラウンドは質疑応答がメイン。技術面の質問が多いだろうから、システムについての理解をいま以上に深めてもらう必要がある」とアドバイスし、すでに第2ラウンドへ向けた戦略を練っていた。昨年のエジプト大会ではチーム最年少で先輩たちの指導を仰ぐ立場だった有賀氏が今大会でリーダーを務め、チームの雰囲気を大切にし、メンバーが気持よく挑戦できるようさまざまな責務を負い、そして率先して課題を解決しようとしていたのが印象的だった。
第2ラウンドの審査は2010年7月5日(現地時間)に行われる。有賀氏を中心に安定感のあるチームの雰囲気をそのままに、ぜひベスト6を目指してほしい。なお、後日、第2ラウンドの模様をお届けする予定だ。
ちなみに、マイクロソフト アカデミック ポータルで日本代表応援ページがオープンしている。Imagine Cup日本チームのTwitterアカウント「@ImagineCupJP」、およびUstreamで世界大会の模様を配信予定だという。こちらも併せてご覧いただきたい。(次回に続く)
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