富士通は2008年1月15日、製造業向け3次元CAD「SolidMX(ソリッドエムエックス)」の新製品「SolidMX V3.0」の販売を開始した。SolidMXは日本従来の擦り合わせ設計にマッチした3次元CADを目指す。今回のメジャーアップグレードでは、同社ユーザー2000社以上の要望に基づいて3次元空間上でのスケッチ編集の操作性をメインとした改善を行うことで、2次元データと3次元データ間の連携機能を強化し、過去の2次元リソースも有効に生かせるとしている。
SolidMX V3.0では、「3次元機能の強化」「3次元データ/2次元データ間の操作性向上」「運用性の向上」を意図した機能改善が成された。
3次元モデルの作業空間上で2次元スケッチを直接作成・編集可能な「3Dダイレクトスケッチ」機能を搭載した。この作業空間内でも、寸法・幾何拘束を加えられるが、チェックボックスを使って「付加する・しない」の切り替えもできる。従来からあるスケッチウィンドウへの切り替えも可能だ。ほかには、スケッチ編集時の操作性改善にも努めたという。矩形や長円の作画方法のバリエーションが増え、スケッチ上にある閉じた領域を自動選択する機能なども加わった。
スケッチ機能以外においても全般的に操作性が改善したという。「自動2」という要素選択コマンドを改善(中心点のほかに、水平点、垂直点を自動選択する機能が加わった)したほか、マウスホイール操作の対応、モデル取り込み時にモデルのプレビュー画面、径や面取りの寸法補助線の付加機能などが加わった。
同社は、上記のような機能改善により、設計に伴う操作数が従来製品と比べて約50%削減できるとしている。また、Parasolidバイナリ形式(*.x_b、*.xnt_bin)にも対応した。
販売価格は119万円(税別)。3年間で1万5000ライセンスを販売目標としている。
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