では、Teaboardを使うための準備を始めましょう。本稿では、必要な作業の概略を説明します。Teaboard付属の説明書には、より詳細な手順がチュートリアル形式で掲載されています。
最初にTeaboardとPC(Windows XP SP2が必要)をUSBで接続し、Teaboardの付属CD-ROMに格納されているドライバ「teaboard.inf」をWindowsにインストールします。
ドライバのインストールが終わると、Windows側からはTeaboardがCOMポートとして見えるようになります。デバイスマネージャを開いて、TeaboardがCOMポートの何番に割り当てられたのかを確認します。
PCとTeaboardの通信には、Tera Term Proを利用します。まず、Tera Term ProをダウンロードしてWindowsにインストールします。インストールが終わったらTera Term Proを起動し、TeaboardのCOMポートを開いてコンソール入出力ができることを確認します。
なお、Teaboardに割り当てられたCOMポート番号が大きい場合は、C:\Program Files\TTERMPRO\TERATERM.INIの「MaxComPort」値を変更する必要があります。
関連リンク: | |
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⇒ | Tera Term Home Page |
⇒ | Japanized Tera Term Pro |
Teaboard用のSDカードをフォーマットします。SDカードをTeaboardのスロットに挿入し、Teaboardのコマンドラインインタプリタ(CLI)を使ってSDカードの区画作成、フォーマット、およびシステムのコピーを行います。以下の作業は、Windows上のTera Term Proで行います。
[/SYS]% hdpart pcb (1) (区画情報が表示される) ** Create/Delete/Boot/Edit/Quit ? c (2) Create PartNo (1-4) ? 1 Size [GB/MB/KB,All] (<242MB) ? (3) (区画情報が表示される) ** Create/Delete/Boot/Edit/Update/Quit ? b (4) Boot PartNo (1-4,Clear) ? 1 (区画情報が表示される) ** Create/Delete/Boot/Edit/Update/Quit ? u (5) [/SYS]% format -b pcb0 WORK (6) [/SYS]% att pcb0 pcb0 (7) [/SYS]% cp -b -v -r * /pcb0 (8) [/SYS]% det pcb0 (9) [/SYS]% # bd (10)
GNU C/C++コンパイラをはじめとする開発環境は、Cygwin上で動作します。そこで、Windows上にCygwin環境を構築する必要があります。Cygwinをダウンロードしてインストールするのですが、その際のポイントはgccやmake、perlなど指定されたパッケージをダウンロード時とインストール時に選択することです。この点に注意すれば、初めてCygwinを使う方でも迷うことはないと思います。
関連リンク: | |
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⇒ | Cygwin |
⇒ | Cygwin/XFree86最新事情と日本語化 |
Windows上に構築したCygwin環境に、開発環境をインストールします。開発環境は、Teaboard付属のCD-ROMにパッケージ化されたものが用意されています。Cygwinのコンソールを開き、/usr/local/teディレクトリ下で以下のパッケージを展開するだけで使用できるようになります。開発環境の再コンパイルなどは必要ありません。
$ tar zxpf te.Cygwin-i686.common.05.tar.gz $ tar zxpf te.Cygwin-i686.arm.04.tar.gz $ tar zxpf te.resource.tbmx1.01.tar.gz
以上で、Teaboardを使うための準備作業は完了です。
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