フルヤ金属は、「金属ナノ粒子(ナノ合金)」の研究開発や、産業利用に向けた量産化に対応する技術展開を推進する。
フルヤ金属は2026年10月30日、「金属ナノ粒子(ナノ合金)」の研究開発や、産業利用に向けた量産化に対応する技術展開を本格的に推進していくと発表した。
nm(10億分の1メートル)レベルの微粒子であるナノ粒子や、本来は混ざり合わない複数の金属元素をナノ粒子と融合させた金属ナノ粒子は、従来の金属材料にはない物理および化学の特性を発揮する。特に脱炭素社会に向けた水素製造触媒や環境触媒、次世代電子材料などの領域において、産業界から高い注目を集めている。
しかし、ナノ粒子そのものに関しては、研究室スケールで合成できていたが、安定した量産が難しいとされてきた。
一方、フルヤ金属では、金属ナノ粒子(単金属ナノ粒子、合金ナノ粒子)と複合酸化物ナノ粒子の量産プロセスを確立している。加えて、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)などの貴金属をはじめとして、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)といった金属まで、ナノ粒子化の対応が可能な他、Pd-Ruなどといった固溶ナノ合金を酸化物担体に担持した触媒の製造も行っている。
同社は、長年培ってきた工業用貴金属の精製/加工ノウハウを活用するとともに、京都大学 大学院理学研究科 教授の北川宏氏との共同研究などを通じた基礎研究の成果をベースに、研究開発から実用化段階を見据えた技術基盤の構築を進めてきた。
こうした独自の合成技術と洗浄技術により、研究開発用途の少量の試作から量産化まで一貫したサポートを提供し、さまざまな産業課題の解決に貢献していく考えだ。
同社では、長年培ってきた貴金属材料技術と独自のナノ粒子製造技術を組み合わせ、顧客や市場の目的に応じた最適組成の提案から製造プロセス設計まで、研究開発段階から量産化まで対応可能な製造プラットフォームも有している。
同プラットフォームは、独自の連続フロー型製造プロセスにより、均一な品質を持つナノ粒子の連続合成に対応する。合成時に使用する保護剤や不純物を効率的に除去し、ナノ粒子が持つ本来の優れた性能を最大限に引き出すことも可能だという。また、試作評価で得られたデータを基に、生産条件の最適化やスケールアップ検討を進め、量産化に必要な製造プロセスも構築できる。
なお、金属ナノ粒子は構成元素の組み合わせや粒径を制御することで、水素製造用触媒や燃料電池用電極材料、有害物質分解触媒、次世代半導体向け配線材料、高感度センサー用微粒子、高精度な診断につながる医療用新素材の開発に貢献する。
食塩電解用セルと電極の希少金属をリサイクル実証
東北大学産学連携先端材料研究開発センターにナノ粒子量産製造室を開設
エレファンテックが台湾ICT大手とMoU締結、海外企業で低炭素PCBの大規模採用は初
非貴金属固体触媒で脂肪族化合物から芳香族化合物と水素分子を同時に合成
2nm先端ロジック半導体の国産目指すRapidus、北海道千歳市に製造拠点建設を決定Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
素材/化学の記事ランキング
コーナーリンク