2026年8月の日系自動車メーカー8社の世界生産台数は、中国市場での低迷と、7月末に発生した熊本地震の影響を大きく受けた。特にホンダが前年同月比32.3%減、ダイハツ工業が同23.0%減と国内生産が大幅に減少した。世界生産も8社合計は3カ月ぶりにマイナスへ転じた。
日系自動車メーカーの2026年8月の生産は、中国市場での低迷と、7月末に発生した令和8年熊本地震の影響を大きく受ける格好となった。世界生産は、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、ダイハツ工業の4社が前年割れと明暗が分かれ、8社合計は3カ月ぶりにマイナスへ転じた。中国では中東情勢の影響で燃料価格が高騰し、EV(電気自動車)需要が高まっており、中国勢との競争が激化している。一方、国内は、地震の影響で台数は落ちたものの、受注自体は好調で、9月以降は回復が進みそうだ。
8月の8社合計の世界生産は、前年同月比4.1%減の174万2545台だった。国内生産は、同5.9%減の48万7195台と3カ月ぶりに減少した。前年割れはトヨタ、スズキ、ホンダ、ダイハツの4社。熊本地震によりトヨタやダイハツ、ホンダ、日産など九州にサプライチェーンを構えるメーカーを中心に稼働停止を余儀なくされた。
海外生産は、前年同月比3.3%減の125万5350台と4カ月連続で減少した。北米は同1.7%減の49万3379台と3カ月ぶりのマイナス。さらに中国は同35.9%減の15万3851台と5カ月連続の前年割れで、厳しい状況が続いている。
| 国内 | 海外 | (うち北米) | (うち中国) | 合計 | |
|---|---|---|---|---|---|
| トヨタ | 204,487 | 496,373 | 186,023 | 111,154 | 700,860 |
| ▲ 1.7 | ▲ 7.6 | ▲ 6.0 | ▲ 11.3 | ▲ 5.9 | |
| スズキ | 62,439 | 232,810 | - | - | 295,249 |
| ▲ 12.2 | 36.4 | - | - | 22.1 | |
| ホンダ | 30,196 | 203,192 | 147,761 | 14,130 | 233,388 |
| ▲ 32.3 | ▲ 8.6 | 8.2 | ▲ 71.7 | ▲ 12.6 | |
| 日産 | 37,152 | 154,372 | 103,406 | 15,474 | 191,524 |
| 9.2 | ▲ 24.3 | ▲ 7.3 | ▲ 73.3 | ▲ 19.5 | |
| ダイハツ | 43,578 | 63,747 | - | - | 107,325 |
| ▲ 23.0 | ▲ 0.2 | - | - | ▲ 10.9 | |
| マツダ | 49,325 | 40,780 | 24,983 | 13,093 | 90,105 |
| 0.9 | 13.4 | 2.5 | 97.4 | 6.2 | |
| 三菱 | 30,161 | 32,870 | - | - | 63,031 |
| 17.7 | ▲ 2.6 | - | - | 6.2 | |
| スバル | 29,857 | 31,206 | 31,206 | - | 61,063 |
| 3.5 | ▲ 1.8 | ▲ 1.8 | - | 0.7 | |
| 合計 | 487,195 | 1,255,350 | 493,379 | 153,851 | 1,742,545 |
| ▲ 5.9 | ▲ 3.3 | ▲ 1.7 | ▲ 35.9 | ▲ 4.1 | |
| ※上段は台数、下段は前年比増減率。単位:台、% ※北米は、米国、カナダ、メキシコの合計 | |||||
メーカー別に見ると、トヨタの8月の世界生産台数は、前年同月比5.9%減の70万860台と2カ月連続で減少した。このうち海外生産は、同7.6%減の49万6373台と、4カ月連続のマイナスとなった。地域別に見ると、北米はHEV(ハイブリッド車)の販売は堅調なものの、前年8月が高水準だったため同6.0%減の18万6023台と2カ月連続で減少した。このうち米国は同6.6%減の11万7813台と2カ月連続のマイナスで、カナダも同6.1%減の4万1455台と同じく2カ月連続の減少。メキシコも同3.0%減の2万6755台と2カ月連続のマイナスだった。
北米以上に落ち込んだのが中国で、燃料価格の高騰でガソリン車やHEVの販売が低迷した結果、同11.3%減の11万1154台と4カ月連続で減少した。インドも厳しい市場競争や輸出需要の減少で同14.3%減の3万1093台と4カ月連続のマイナス。一方、タイは新型車「ランドクルーザーFJ」の生産開始や稼働日が多かったため同13.0%増の5万4433台と2カ月連続で増加。インドネシアも依然として市場は低迷しているが同2.0%増の2万2208台と4カ月ぶりに前年実績を上回った。それでも中国の落ち込みが響き、アジアトータルでは同6.6%減の24万1860台と4カ月連続で減少した。欧州は稼働日の減少に加えて、中国同様に燃料価格の高騰でEVの販売が伸びており、HEVに強みを持つトヨタは同24.0%減の2万4269台と苦戦し、2カ月連続のマイナスだった。
国内生産は、前年同月比1.7%減の20万4487台と4カ月ぶりに前年実績を下回った。国内市場向けの「RAV4」やEV「bZ4X」は好調だったものの、熊本地震や台風13号の影響で稼働を停止したことが響いた。輸出は、同2.3%増の13万8054台と4カ月連続で増加。中国向けは同60.2%減と大幅に減少し、米国向けも同3.8%減と伸び悩んだが、中南米やオセアニア、中東向けが2桁%増と伸長した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
モビリティの記事ランキング
コーナーリンク