リガクは、溶液中の生体高分子の構造と動きを明らかにする新技術「Electron Density Topography」を開発した。体内環境に近い溶液中で、生体高分子の構造や動的特性を直接電子密度像として観察できる。
リガクは2024年9月3日、溶液中の生体高分子の構造と動きを明らかにする新技術「Electron Density Topography(電子密度トポグラフィー:EDT)」を開発したと発表した。
EDTでは、実際の体内環境に近い溶液中で、生体高分子の構造や動的特性を顕微鏡をのぞくかのように、直接電子密度像として観察できる。試料を固定化したり凍結したりする必要はなく、分子が機能する状態で解析可能だ。
生体高分子の概形に加え、精細な内部構造情報も取得できる。抗体医薬などバイオ医薬品や体内の適切な部位に薬を届けるドラッグデリバリーシステムの開発など、さまざまな応用が期待される。
EDTを搭載した装置は、同社が2024年中にアメリカに開設するライフサイエンスラボで稼働を開始する予定だ。
単結晶構造解析「1μm」の壁を打破、リガクと日本電子が新たな分析機器を開発
抗体糖鎖の自動前処理装置を発売、5〜6時間で24サンプルを前処理可能
数カ月の診断を2週間で、光トポグラフィーでADHDと自閉症の併発を見極め
希少アミノ酸の量産技術確立に向け長瀬産業と日立が協業、化粧品や健康食品向けで
不安定なIgM抗体の機能を維持したまま精製する簡便な手法を確立
次世代抗膵がん剤を創成するための特殊ペプチドを開発Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
医療機器の記事ランキング
コーナーリンク