　図面バンクは、図面と関連書類をひも付けて保存でき、製造業の受発注シーンで頻発する類似の過去図面を探す作業を支援する。図面と、検査証明書や作業指示書、CAD／CAMファイルなどの関連書類をひも付けてクラウドに保存、管理し、何千枚もある過去の図面から、AIを活用して類似形状を即座に検索できるため、図面を探す手間と人件費を削減できる。

製造業向けクラウド図面管理システム「図面バンク」［クリックで拡大］出所：New Innovations

　川口市を中心に製造業を営む事業者の数が多い埼玉県は、生産性に課題を抱える顧客への経営支援にNew Innovationsが貢献できることから、業務提携契約を締結した。自ら製造業を営んでおり、現場のニーズに沿った製品開発を進められるNew Innovationsは、今回の協業により、製造業全体の成長を支援していく。

　図面バンクは、特殊なソフトウェアのインストールなしで、PCやタブレット端末のWebブラウザから簡単に利用できる。価格は月額2万6000円（税別）から。なお、2024年内をめどにシステムの大幅アップデートを予定している。

⇒ その他の「メカ設計」関連ニュースはこちら

図面データ活用における課題～類似図面が増え続ける悪循環からの脱却～
大変革時代を迎える製造業。従来の縦割り、属人化したモノづくりから脱却し、全ての工程でのプロセス改革を実現するには、図面データや発注実績などの製品データを活用した部門間連携が欠かせない。連載第3回では図面データを活用する際の課題と、図面データの資産としての可能性について解説する。
製造業の図面データの活用状況を調査、活用が進むも管理環境に課題あり
キャディは、製造業における図面データの活用状況や課題に関する調査を実施し、結果を公表した。多くの企業で図面データの活用が進んでいる一方で、図面の管理環境などで課題があることが明らかになった。
過去の図面を「使える資産」に変える、独自技術で探索業務を大幅効率化
製造業で進まぬ図面データの活用。キャディが開発した「CADDi DRAWER」はこれを支援するサービスだ。同社担当者に話を聞いた。
タムロンが類似形状検索システムを導入、CAE精度向上と工数削減に向けて
スマートスケープは、類似形状検索システム「SS4M」を総合光学機器メーカーのタムロンが導入したと発表した。年間140時間かかっていた類似形状検索を約47時間に短縮し、検索精度の向上にもつながっている。
AIによる3次元形状の認識、検索技術のアルゴリズムに関する特許を取得
アストライアーソフトウエアは、AIを用いて3次元形状の認識と検索を可能にする技術のアルゴリズムに関する特許を取得した。3D CADやVR、メタバースなどで活用される膨大な3Dデータの中から、類似形状の検索が可能になる。
AIを活用した類似形状検索システムの導入で製品開発スピードを向上
スマートスケープは、同社の類似形状検索システム「SS4M」をニコンが導入したと発表した。SS4Mを用いた類似部品検索により、ニコンは製品開発スピードの向上とコストの削減を目指す。