ドイツメッセは東京都内で記者会見を開き、ドイツのハノーバーで開催する世界最大級の産業展示会「ハノーバーメッセ(HANNOVER MESSE)2024」の概要や見どころを説明した。
ドイツメッセは2024年1月18日、東京都内で記者会見を開き、同年4月22〜26日(現地時間)までドイツのハノーバーで開催する世界最大級の産業展示会「ハノーバーメッセ(HANNOVER MESSE)2024」の概要や見どころを説明した。
ハノーバーメッセ 2024のメインテーマは「Energizing a Sustainable Industry(持続可能な産業の活性化)」となっており、クライメイトニュートラル(気候中立)や熟練労働者不足などの課題解決に向けた自動化、デジタル化、電化のソリューションを紹介する。
展示エリアはFuture Hub、Engineered Parts & Solutions、Automation & Motion, Drives、Digital Ecosystems、International Business & Marketsの6つに分かれており、300以上のスタートアップ企業を含めて60カ国から4000社が出展し、8000近い製品やソリューションが展示される予定となっている。
ドイツメッセ ハノーバーメッセ トレードフェア & プロダクトマネジメント グローバルディレクターのフーベルトゥス・フォン・モンショー氏は「産業界にとって競争力の向上、サステナビリティ(持続可能性)、繁栄の持続が大きなタスクになっている。産業界は自動化、デジタル化、電化といった技術を用いてこれらに対応することができ、ハノーバーメッセではそのソリューションを見つけることができる」と語る。
モンショー氏はハノーバーメッセ 2024で見ることができる5つの大きなトレンドを紹介。まず、Smart Manufacturing、Enegy for Industryを挙げた。
「製造業のデータ共有基盤『Manufacturing-X』に代表されるデータ共有の仕組みが今後、どのように発展していくのか今回のハノーバーメッセでも注目されている。また、ロシアのウクライナ侵攻など地政学的な課題に直面している中、エネルギー供給事情の大きな変化や持続可能性にも対応しなければならない。全ての製造業者にエネルギー効率性を高めるスマートソリューションが必要になっている」(モンショー氏)
モンショー氏は続いて、AI&Machine Learning、Carbon-Neutral Production、Hydrogen & Fuel Cellsを挙げた。
「生成AI(人工知能)などが製造プロセスでどのような役割を果たすのかは大事なテーマとなっており、イノベーションとも関係があり、会場でも多くのユースケースが紹介される。また、カーボンフットフリントは企業にとって重要な課題となっており、企業の競争力あるいは将来の課税にも影響する。水素の実用化も近づいており、EV(電気自動車)と並行して水素自動車も使われるようになるはずだ。エネルギー供給の面でもとても重要な技術だ」(モンショー氏)
グループパビリオン「Hydrogen + Fuel Cells Europe」には出展する300以上の企業が出展。それらを含めてハノーバーメッセには水素、燃料電池業界からは約500社が出展する。
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